{ミク}
ひらひらと 花曇の空 舞い去るは
ひとひらの 薄紅色の 花の舟
{ルカ}
春の戸に 自ら込めし この心
泣き濡らす 藍に染まりし 恋衣(こいごろも)
{ミク}
愛する人の 面影を
想いて馳せる 待宵(まつよい)に
{ルカ}
満ちては欠ける 月の顔
すべてはまるで 泡沫のよう
{ミク}
艶やかなる 貴女の姿
雨月を仰ぎ見 思い馳せる
この言の葉が 届かぬならば
陰ろふ(かげろう)月のよう 我死なめ
{ミク}
蛍火を 眺める横顔 やわらかく
紡がれし 願いの糸は この胸に
{ルカ}
蛍火に 照らし出されしは 君の顔
茜さす その横顔は 美しき
{ルカ}
おおつごもりの 雪明かり
やさしく照らす 細雪
{ミク}
触れた貴女の 掌(たなごころ)
ぬばたまさえも 恐ろしからず
{ルカ}
月花(つきはな)のように たをやかな
目を奪われしは いつの日か
いと愛し(うつくし)き その有り様に
焦がれる心 ああ狂おしき
{ミク}
響きゆくのは 手鞠唄
{ルカ}
幼き記憶 呼び覚ます
{ルカ}
彼の 心地好き声 きらきらと
{ミク}
届(とづ)きし唄は 玉梓(たまずさ)の様(やう)
{ルカ}
やがて夜のあく 後朝(きぬぎぬ)の
逢瀬(おうせ)の夜明けは いと哀し
{ミク}
永久(とわ)に続けと 願いたとして
それは叶わぬ 玉響(たまゆら)の夢
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