自宅を出たのが朝の6時40分
朝の星占いは上位だったけれどいつも当らない
息を吹き返したばかりの人間の群れとぶつかる
友達とふざけながら歩く高校生
良いなと思うなんて年をとったせいかな
満員電車に 詰め込まれ運ばれる
会社の前まで来て少し眼を閉じ
1年後10年後の自分を想像して見る
これから先も 僕はこうして此処で
立ち尽くしては同じ事を思うのか
門を踏み込めば始まる戦いに
すぐに心が折れてしまうが
僕は現実を選んだ
僕の心が少しずつ死んでいくのを
ただただ繰り返す日常で
静かに見守っている
励まし心配してくれる優しさに
僕が泣いたのは悲しかったからじゃない
会社を出たのが夜の10時30分
街は明日の準備を始めるかのような小さなざわめき
今頃子供は早く寝なさいと言われてるんだろう
足早に僕を追い越して行ったおじさん
帰り着く家には誰か待っているのかな
風が頬を撫でて、ため息が宙を舞う
ようやく家に辿り着きドアを開けると
心まで冷えてしまいそうな暗い世界が在る
灯りを付けて 「ただいま」と独り言
時計を見ればもう日付の変わる時間
ソファーに倒れこんで背をまるめた
寒さに体が震えたが
僕は睡眠を選んだ
僕の心が少しずつ死んでいくのを
ただただ繰り返す日常で
静かに見守っている
親からかかっていた携帯の留守電
僕が泣いたのは悲しかったからじゃない
僕が泣いたのは悲しかったからじゃない
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