何も知らず
糸を張られる
操り人形
私達は哀れむ
それは無駄な事だと
私達は哀れむ
その人形の愚かさに
私達は哀れむ
そうして朽ちる人形
私達は哀れむ
気付かぬままに踊り
果ての無い責め苦の中
その人形の行く先を
ある村にあった
誰にでも分け隔てない
優しい人形
それはある日、天女に出会った。
美しい容姿に優れた知性
天女は人形に語りかける。
「私と共に来てくれはしない?」
人形を必要とする村人から、
人形を奪う。
村人の嘆きは届かない。
天女は微笑む
人形を見つめながら。
人形は幸せだと思った
あのような村に居るより、ずっと。
「私をずっとお傍に」
人形の言葉に微笑む。
「偽りの天女=娼婦」は人形を手に取り
火を着けた
星(スピカ)は目を反らす
あまりに無残な光景に
痛々しい人形は、
空を、
天を仰ぎ、
「ワタシノツミハ―――」
私達は哀れむ
それは無駄な事だと
私達は哀れむ
その人形の愚かさに
私達は哀れむ
そうして朽ちる人形
私達は哀れむ
気付かぬままに踊り
果ての無い責め苦の中
その人形の行く先を
私達は思う
その人形が何をしたというのか
―――私ハ一時デモ偽リヲ愛シタ、
―――ソノ罪ハ償エナイ
―――出来ルナラバ
―――天ニ再ビ。
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