#10




ミクがコンピューターウイルスであることが判明し、それは最初から、誰かによって仕組まれたものだった


「あなたは、最初から騙していたのね…」

「…最初はそのつもりでした。けれど…マスターと一緒に生活していく中で、私の中に「もっと一緒にいたい」という気持ちが生まれたのは事実です…」


しかし、自分に組み込まれているプログラムに反抗はできなかったと…


「私はもうすぐ消えてしまいます……」

「え?!どうして?!」


私はこれには驚いた


「だって…私はコンピューターウイルスですよ?私自身が犯行の証拠のようなものです。なので、任務が完了したら24時間後に自動消滅するようにプログラムされています」


消える…ミクが?


「昨日の夕方に任務完了の通達がありました……なので、私にはあと約6時間しか残されていません」


そんな……


「そんなことって……そんな道具みたいな扱いかた…ひどすぎる…」

「え?」


私の言葉にミクは驚いていた


「ミクは物じゃない……ミクには感情だって、考えだってあるのに…」


その時、私は気付いた

さっきは出なかった涙が出ていることに…


「…私は所詮、物ですよ。人を傷つけるための道具です」

「違う!たとえ、プログラム上はそうであっても………私にとってミクは…友達だった…」


私は消え入りそうな声で泣いていた


「マスター……私を友達といってくれるんですか?データですよ?!裏切り者ですよ?!」

「それはミクのせいじゃない!!」


私は、ただただ泣きながらそう叫んでいた


「……マスター。……私、嬉しいです。」


ミクはそういって、何かを決心したかのようにうなずいた






「マスター…マスターはプログラムの解析って出来ますよね?」

「え?う…うん、一応…」

「だったら…私のデータを解析してください!!」


そういってミクが私に真剣な目を向けた


「さっき、私はこう言いました「私自身が犯行の証拠」と……つまり、私のデータの中に私をつくった人物への手掛かりと、マスターがやっていないという証拠もあるはずです!」

「!!……あ、いや…けど…いくらなんでも…あと6時間じゃ全てを解析できっこないわよ…」

「それでもやりましょう!私、このままマスターに迷惑をかけたまま、消えたくないんです!これが私の制作者に対する精一杯の反抗です!」


ミクの目は真剣だった

そして、私はそれにこたえるようにうなずいた


「わかったわ…やれるだけやってみましょう」


私は椅子にしっかりと座り、髪をびしっと縛って、ミクのデータを真っ向から向き合った



ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

初音ミクという名のソフトウェア#10

ミクは、初めて制作者に反抗します…反抗期ですねww

次回!
「物語の主人公はハイスペック」をお送りします←(しません

閲覧数:166

投稿日:2012/04/06 23:17:25

文字数:1,130文字

カテゴリ:小説

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  • Turndog~ターンドッグ~

    Turndog~ターンドッグ~

    ご意見・ご感想

    反抗期ってwwwいや確かにそんなお年頃ですよ16歳ってのは。ですが16歳にもいろんなパターンがあり云々(ry

    実は天才プログラマー!?…とかやってみたりwww

    2012/04/06 23:55:19

    • しるる

      しるる

      ミクやリンちゃんに、反抗されたら、泣くよねwww
      マスターって慕ってくれてた時がなつかしい…ってwwww

      あ、今度はこれやろうかな…wwwww

      2012/04/07 00:00:24

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