「もう迎えの人来ちゃってるよ~?」
「わかってる~。化粧しなきゃいけないの!」
「すっぴんでも沙希なら大丈夫だよ~。」
「お世辞をありがとう!行ってきます」
こうして私は20分で家を出たのだった。
………………………………………………
「ねぇ、ここだけの話だけどさ、沙希って本当にカワイイんだよ。文章でしか表現できないのが残念なぐらい。いつか映像とかになった時に驚いてよね。どんなのかって言われたら……わかっちゃうからそこは想像でヨロシク!想像するのも小説ならではだよ。」
「ヘックシュ」
誰かにうわさされたみたい。ほかの議員の人かな?
ほかの議員の人で、ある言葉を思い出した。
「桜井沙希君……いいえ、この言い方も古臭いですね。桜井沙希さんを後任の代表とします。」
前の代表だった嶋沢雄一さん。
━━この人もまだ33歳で政治家としてはとてつもなく若い。
衆議院と参議院で第一党。つまり国会の中で一番大きい党になった私たちの党。
日本国憲法によって、そうなった党は自動的に
「政権与党」
と呼ばれるようになる。
その党のリーダー。いろいろ呼び方はあるんだけど、私たちの党で言うと党首って呼ばれる人は、そのまま
「内閣総理大臣」
という仕事が待っている。
国と国民が暮らしてくために必要な仕事をする場所のトップを作り、それをまとめていく。この名前は日本だけじゃなく大小問わずいろんな国に知られていくことになるの。
選挙が終わった時、私を含めてだれもがその時の党首だったこの嶋沢さんが総理になるものだと思っていた。
それが今までは当たり前だったから。
ところが、突然の辞任。ましてや何の経験もない当選したばかりの
━━25歳の私にこれもまた突然、その立ち位置と党首という役職を付けられた。
当然、いろんな憶測が飛び交った。
「嶋沢党首は総理大臣になるのに怖気づいたのではないか。」
「実績を残しておいて、後々アピールしようとしてるんじゃないか。」
私だって本当は断りたかった。何の経験もないんだから。
しかも、このままいけば史上最年少。そしてどんな偶然か100代目になる総理大臣で初めて女性の名前が載ることになる。
はたしてそんな素質があるのか。
20代が総理大臣なんてやって国内外で通用するのか。
そういう意見が飛び交った。
直談判だってしてみた。
「党首なんて何の経験もない私には大きすぎます。ましてや、そのあとの総理大臣なんて。」
すると嶋沢さんは、
「大丈夫だよ。党は英語でParty。パーティーのリーダーみたいに思ってればいいんだよ。」
人数が多すぎますよ。
「冗談、冗談。でも、1からやり直してまたこの国を……」
「日本を発展させ直すのは、未来のリーダーである私たち若手と呼ばれる人間だと信じています。しかし、わたしはもう若手とはいえない年齢になってきました。過去の教訓から、もう私はこの立場にいてはいけません。そして最も未来のリーダーになりえる最年少の桜井さんに次期代表に推薦したいと思ってます。」
この言葉がほぼそのまま全国に流れていったのは、その後あった最初で最後の
報道記者さんたちがマイクを向ける……いわゆるぶら下がり取材だった。
自ら辞めたとはいえ、総理大臣になるかもしれなかった人がこういう取材のやり方を受けたのには訳があったんだけど━━━。
「桜井さん、着きましたよ。」
ハイヤーの運転士さんが、そう口を開いた。
そのすぐ後に、ドアが外側に開く。
それと同時に大きなクリーム色の建物。
「国会議事堂」
今日から、いろんな意味でお世話になる建物。
そして、その前にはすごい数のカメラやマイクを持った記者さんたち。
その人たちの私を見つめる眼は、私の全てを端から信じられないような、白い眼だった。
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間違いで好きに作られ
勝手に嫌われてる
都合よくカスタムされ消費されるだけ...コーヒーのおいしさはいまいちわからないです
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-------------------------------
BPM=156
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-------------------------------
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Lyri-B
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ご意見・ご感想
warashi
ご意見・ご感想
第2話きました!
改めて政権や党のことを読んでいると、ついへぇ~って思ってしまいます。
自分の無知さが恥ずかしいです…^^;
また続きが読めることを楽しみにしています!^^
2011/02/18 03:23:59
トレイン
コメントありがとうございます!
今改めて読み返してみましたが、少し読みづらい書き方になっていて、
少し読むのに苦労させてしまったかなと思いました。
直していきたいところです。
何か新しい知識へのサポートになるような小説だったら幸いです。
頑張ります。また見に来てください!
2011/02/19 16:49:09