-前回のあらすじ-
シャカシャカシャカシャカ・・
私の名前は鏡音リン。その日私は次の日録音予定だった曲のデモCDを聞いていたの。
「ふんふふーん。
あら?CLIP製の新車お披露目?XXXで新製品のイベント開催・・。
メモしとかなきゃ」
曲を聴きながら読んでいた愛読書は、もちろん月刊【TOKKAN-YAROU】
ロードローラー好きを語るなら、まず外せない一品ね。
この業界じゃ誰でも読んでるわ。
毎月の新製品の紹介はもちろん。
既存の車両の詳細なスペックから個人評論家のコラムまで充実している、隠れた名雑誌。
え?そんなことじゃなくて?
超能力?KAITOの?
そんなの知らない。
私はミク姉がお味噌汁の具を募集してたから、のろまなレンに代わって答えただけだし。
-終-
「えぇーー!それは幾らなんでもあんまりじゃ・・・」
「うるさいわねーレン!前編読めばいいだけでしょ?!」
「それを言ったらおしまいだよ・・・」
「それで?予想外の事実を知った無知な男性陣2人組はその後どうしたの?」
「そうそう、その後・・・・・・その言い方ってひどくない?」
そう、ミク姉にその事実を知らされた後、取り合えずMEIKO姉のKAITO兄の能力への言及から始まったんだ。
「いきなりモノローグなのね」
-前回の続き-
「んで?KAITOあんたの能力って何なの?」
「そんなことよりMEIKO姉達のはいつ頃分かったの?どんな能力?」
「そんなことってレン君・・・」
泣き顔のKAITO兄。
そう、MEIKO姉の疑問は僕がすぐに断ち切ったんだ。無意識的に。
MEIKO姉はめんどくさそうに手を振った。
「ったく好奇心旺盛な弟よ、めんどいからその質問は却下」
「お姉ちゃんは単に自分の能力を言いたくないだけなんじゃ・・」
「ミクっ、し~~~~!」
「言いたくないって・・なんで?」
MEIKO姉は僕の純真な質問に押し黙った。
目を逸らし言うべきか迷っているようだ。
それに心なしか顔が赤くなってる?
「あんた・・何だと思う?私の能力って・・?」
「えっ?
・・MEIKO姉の能力?でしょ?
じゃあ水をお酒に変える・・とか?」
「おしい!レン君鋭い」
「というか単純すぎるんじゃ・・・正解は?」
「はぁ・・・なぜか日本の魂を受け継いだ飲料をただのお水にしてしまうのよ・・・」
「要するにお酒を水にするのね・・・」
「しかも自分じゃコントロール出来ないのよねぇ、MEIKOお姉ちゃんの・・」
「あーーもぅ!なんでこんな役に立たない能力なのよ!?
人が楽しく呑んでる時にテンションガタ下がりだってぇの!」
「え?というかちょっと待ってよ?まさかこれが『超能力』の正体?」
「・・・何よレン、文句でもあるわけ?」
「いやだって、もっとこう天変地異並みのを・・・。
思っていたよりもレベルが低過ぎる・・・・」
「うるっさいわねぇ。それはあんたの勝手な思い込みでしょ?!
今時の『超能力』ってのはお手軽さが求められてるのよ!」
「お姉ちゃん・・それは適当過ぎるんじゃ・・・」
「逆切れだ・・・それじゃあミク姉のって?」
「私の?私のは・・ヒ・ミ・ツ」
「ミク姉、ちょっと汗かいてるよ・・・・
じゃ、じゃあリンのは・・って聞いてないし・・」
この時、KAITO兄が話しかけて欲しそうに横目でチラ見しているのに僕は気付いていた。
こうして我が家の『超能力』の話題は、結局KAITO兄の能力をうやむやにしたままお開きになった。
よほど聞いて欲しかったのだろう。
皆が別の話題で夕食を盛り上がっている間、肩を落としたKAITO兄の痛ましさを僕は直視できなかった。
それを無視することでKAITO兄を弄り続ける女性陣の姿に戦慄を覚えたのは言うまでもない。
結局、『超能力』って・・・
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Thank you for supporting me...Introduction
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なんかいつもヤバそうだし
なんかいつもスマホいじってるし
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BPM=172
作詞作編曲:まふまふ
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損失 利得 体裁 気にするたびに
右も左も差し出していく
穴ボコ開いた ジグソ...ジグソーパズル
まふまふ
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