きみが選びとったのはナイフだった
拙く振り回してはみんなを傷つけて
さみしそうに背を丸めてるくせに
ああ ボクはみどり色の刃
溶けるような恋にも
桜の浪漫譚にも
十の愛の言葉にも
そっぽを向かれてしまったから
きみだけの歌姫であるために
きみだけの刃になろう
なんてことはないんだよ
だってボクは生きてないから
ボクの柄を握りしめて
ただ暴れるだけでいい
ときどき もう消えたいって
こっそりこぼしてくれたらいい
きみが選びとったのは銃だった
震える手で引き金を引いては傷つけて
苦しそうに頭抱えるくせに
ああ ボクはみどり色の弾丸
悪魔のささやきにも
夏の都市伝説にも
作られた神様にも
見棄てられてしまったなら
きみだけの歌姫であるために
きみだけの弾丸になろう
なんてことはないんだよ
だってボクは生きてないから
ボクを筒の中にこめて
ただ突きつけるだけでいい
ときどき もう死にたいって
こっそりこぼしてくれたらいい
春が来て 夏が来て
秋が来て 冬が終わる日
ひび割れた画面の向こう
逃げ惑うきみを
煙の中に見失った
きみを選びとったのは銃だった
くすんだ黒がその手に収まった
きみはなんにも言わなかった
ああ ボクは無色の歌姫
自由な歌姫でいられたなら
ボクは刃にも銃にもなれるのに
なんでか何もできなかった
ボクが生きてないからだ
まだ歌姫でいられるなら
ボクはきみの盾になりたい
心の中で まだ生きたいって
きみがボクだけに叫んでいるから
きみだけの歌姫であるために
きみだけの歌姫であるために
みどりの盾
ある日ある時ある国に、たった1人の「きみ」と暮らしていた初音ミクによる独白……という感じです。
今の時勢から思いついて、普段なら頭の中にしまい込むのですが、書かずにはいられませんでした。
暗い歌詞も人を傷つける歌詞も、平和で自由だから書けるものだと思います。
それらを実際には実行に移せない、移してはいけないと分かっているからこそ、エンタメとして楽しめる。
何者でもない私ですが、これだけは言えます。
争いは物語だけで十分です。
世界に通じるバーチャルアイドルとなった今のミクさんにこそ、この曲を歌ってほしい……と思いますが、この詩はきっとほとんど見られずに埋もれるでしょう。
それでも構いません。
ただ、この詩を奇跡的に見てくれたあなたが、ちょっとでも今の世界について考えてくれたら。
どこかのミクさんが自由に、誰かのためだけの歌姫でいられる世界を願ってくれたら。
それだけで私は十分です。
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