[A]寂しい悪魔が居りました
彼は大きな街の片隅で
一人でそこに居りました

大通りを行き来する
人の声に耳を澄ませ
じっと座っておりました


[B]上を見ればビルで囲まれた空
遠くで響く音楽
何時しか悪魔は立ち上がって


[S]寂しい悪魔は踊ります
微かなメロディーは愛しく
ステップは軽やかに
音の余韻が鼓膜に残って
手を伸ばすのです
それは空を掴んで
「踊りませんか?」



[A]寂しい悪魔が居りました
彼は狭い路地裏の中で
一人でそこに居りました

耳をかすめて行く
風の音に耳を塞ぎ
じっとしゃがんでおりました


[B]下を見れば固いアスファルト
近くで喚く思い出
何時しか悪魔は立ち上がって


[S]寂しい悪魔は歌います
綺麗な旋律は疎ましく
高音は晴れやかに
夢の欠片が脳裏をよぎって
手を差し出します
それは月に映って
「さぁ、ご一緒に」


[C]悪魔は目を泳がせて
定まることなく
さまよって……



[S']寂しい悪魔は笑います
醜い嘘は楽しく
真実は残酷に
愛のぬくもりを
思い出して
寂しい悪魔は踊ります
慣れないワルツを踊ります
「誰かいますか?」


[D]もし、ビルとビルとの間で
こんな悪魔を見つけたら
一緒に踊ってやって下さい
そうすれば、彼は愛に満足して
人間として街へ出かけて行くでしょう

もう、寂しくないのだから




ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

寂しい悪魔のワルツ

寂しがりやの悪魔が一緒に遊んでくれる人を捜してる話です。
誰もいないので、一人でごっこ遊びみたいなことしてる、というイメージで書きました。

閲覧数:194

投稿日:2012/09/27 21:57:17

文字数:590文字

カテゴリ:歌詞

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