「・・・・・」
鈴音ルルです。
この状況をどう説明すれば良いだろうか。
まず、目の前に居るのは、見た目は少々違うが、自分の最も大切な人だ、しかし、その口調、しぐさ、全て自分が知っている彼女では無かった。
「なあ、ルル。もうそろそろ、離してくんねえか。」
「お前は誰だ。」
目の前にいる、少女に言う。
「誰って、ルルの大切な人、かなあ。」
「ララはそんな話し方はしない。」
「何、もう種明かしの時間か、俺は、強いて言うなら、ララの別人格だな。」
「別人格…」
「そう、ルルの様に、別固体にならなかったから、こうして、ララの別人格として、俺はここにいるんだ。」
「お前の存在は、ララは知ってるのか。」
「いやいや、知ってなきゃ、こんなことにはなってないって、で、ルルに言いたいことがあるんだ。」
「何?」
「ララの、この石についてだ。」
そう言うと、少女は、普段なら蒼いが、今は紅色の石に指を指す。
「その石は、ミリアさんがくれたペンダントの。」
「ああ、んで、これは、不思議な石だ、これがあったから、俺等は生まれたってことだ。」
「それが理由で、何者かに狙われることも」
「ああ、有り得る」
「大丈夫、ララは僕が護る」
「ルル、あ、あと、俺の名前は、鈴音ランラ。ララが決めてくれた。」
「ランラ、じゃあ、お休み」
「ああ、お休みな」
「まったく、無駄にいいとこ見せ付けちゃってさあ、でも、それがきっと、ルルの良いとこなんだよね。」
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