桜の花が舞って 桃色に染まる季節には
貴方の傍に居させてと願うの
二人幸せの夢を描いていた筈なのに
未来なんて単純には出来てないの
貴方に届いた手紙は
桜の花より深い赤に染まっていて
もう逢えないことなど
分かりきっていたんだよ 知ってたんだよ
桜の花が散って 葉桜に変わる季節には
貴方に逢いたいと切に願うの
「私は元気です。貴方の具合はどうですか?」
返事は来ないんだと分かってるの
二人の時間(とき)は今も止まってしまったままで
針が刻みだす日をずっと待ってたのに
私に届いた手紙は
桜の花より深い白に染まっていて
愛の詩歌っても
もう届くことはないと知ってしまった
桜の葉が枯れ落ちて 星が綺麗に見える日は
貴方の事を思い泣き叫ぶの
ずっと一緒に居ようと二人で決めていたのに
貴方が居ない世界なんて嫌だ
もう一度貴方に逢える事を願い
桜絨毯に鮮血の花を咲かせよう
――さようなら
薄れゆく意識の中 空に舞う桜の花弁は綺麗すぎて
きっと貴方がくれた最期の贈り物だね
愛していたよ
桜の花が咲いて また巡ってくる季節には
貴方の想い出を懐(いだ)いて眠る
世界に別れを告げ貴方の元へ向かうから
私を導いて 散る花弁よ
桜の花が舞って 桃色に染まる季節には
貴方の傍に居させてと願うの
もし巡り逢えたら二人手を繋ぎ歩きましょう
桜の花が舞う世界の中で
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