この小説は言わずと知れた名曲、カンタレラのMEIKOバージョンと合わせてみたを小説化したものです。
カイメイ前提のミクメイ要素があります。苦手な方はご注意ください。
MEIKO=メイリーナ、KAITO=カイザレ、ミク=ミクレツィア、MEITO=メイアーノです。
自己解釈の個人的妄想の産物なので、多少はそういった部分もありますが、
ほとんどが歴史や人物像に真に迫っていません。二次創作の偽造設定です。
それでも許して頂けるお心の広い方のみお読みください。
読んでくださる方々のお暇つぶしになれるなら幸いです。
*****************************************************************
この三か月間はあっという間に過ぎていった。
伯父の喪に服す期間の殆どをメイリーナはミクレツィアと共に過ごしていた。
何かと理由を付けてはミクレツィアはメイリーナを誘い、お菓子作りをしたりお喋りをしたりした。
メイリーナも断る理由などなかったし、何よりも退屈だったのでミクレツィアの遊び相手に付き合っていた。
「もう少しでこういった時間も終わりですわね。」
ミクレツィアは淡々とした口調で言った。
そこにどこか寂しげなものが含まれているのをメイリーナは感じ取り、哀し
そうな微笑を口元に浮かべる。
今、二人がいるのはいつも訪れていたあの庭の薔薇園ではなく、屋敷内の中庭にある温室だ。
最初はいつも通り薔薇園で一日を過ごそうと思っていたのだが、天気が愚図ついていたのでやむなくここで過ごす事になった。
温室には薔薇ほど美しくはないが珍しい熱帯植物が育てられており、色とりどりの美しい鳥が飛び回っている。
「そんなに心配しなくても大丈夫よ、ミク。」
メイリーナがミクレツィアを愛称で呼ぶ。
付き合う内に二人はすっかり打ち解け、メイリーナはミクレツィアの事をカイザレと同様に実の姉妹のように思うまでになっていた。
「誰だって最初は不安に思うものよ、数回お会いしただけの方と結婚するのはね。でも、メイアーノ王太子殿下は誠実なお優しい方だと聞くし、有能だと評判よ。こんな良縁またとないと思うのだけれど。」
「・・・まあ、噂通りの方でしたわね。」
ミクレツィアは複雑そうな表情を顔に浮かべた。
その表情を見る限りやはり不安なのだろう。
仕方がない事だとメイリーナは思う。
貴族の娘に生まれたからには政略結婚は当然の事だとしても、やはり数度、顔を合わせただけの男性と一生を添い遂げるのは女性なら誰だろうが多少は抵抗感を感じる。
たとえ、それで一族の安泰や次期王妃の地位が約束されていたとしても。
「そんな悲観的な考え方はこのくらいでやめにしない?大丈夫よ、きっと幸せな結婚生活が送れるわ。大切にして貰えるわよ。」
「・・・そうですわね。」
メイリーナが優しげな声音で言うと、ミクレツィアも苦笑しながら同意してくれた。
メイリーナを見つめるミクレツィアの瞳に、切なそうな光が含まれて事にはメイリーナは気づかなかった。
コメント1
関連動画0
オススメ作品
ねえ、聞いていい?
あなたはどうして私を選んだのかな?
代わりになる美しい花は
いくらでも咲いていたでしょう
ねえ、聞いていい?
私はあなたの魅力を引き出せてるかな?
どんな石でも磨けば綺麗になると
あなたは教えてくれた
この部屋で何度 時計の短針が
回りきるのを数えたのだろう?...Q.20
ハシグチ
君色ワンダーランド 【歌詞】
A 真っ白な世界を何色で彩る?
何も無い空疎な世界を
真っ白な世界を何色で彩る?
誰も居ない孤独な世界を
B 自信なんて無くて構わない
まわり道してもいい
創るんだ 君だけの色で出来た世界を
S 塗り続けて出来た世界こそ君の描く未来だろう?
外(...君色ワンダーランド 【歌詞】
衣泉
アラビアの夜
骨董屋の女主であるルカは口元に人差し指を立てて静かに語った。
「……ここだけの話よ。このコーヒーカップにはイワクがあって―――」
客は彼女一人、寒風が窓を揺らす中でルカは物騒な話を始めた。
メイコにしてみればこれから話す内容次第で目の前にある年代物のコーヒーカップを買うかどうかを吟...メイコちゃんカフェ 『アラビアの夜』
kanpyo
私の声が届くなら
私の歌が響くなら
この広い世界できっと
それが私の生まれた意味になる
辛いことがあったら
私の歌を聴いてよ
そして少しでも笑えたら
こんな嬉しいことはないよ
上手くいかないことばかり
それでも諦めたくない...アイの歌
sis
ミ「ふわぁぁ(あくび)。グミちゃ〜ん、おはよぉ……。あれ?グミちゃん?おーいグミちゃん?どこ行ったん……ん?置き手紙?と家の鍵?」
ミクちゃんへ
用事があるから先にミクちゃんの家に行ってます。朝ごはんもこっちで用意してるから、起きたらこっちにきてね。
GUMIより
ミ「用事?ってなんだろ。起こしてく...記憶の歌姫のページ(16歳×16th当日)
漆黒の王子
振り返ればほら
始まりは遥か向こう
さあ歌いだせ たからかに
お前とならば 最高頂
さあぶち壊せ 高い壁
魂の叫びで
広い世界でめぐり逢い
歩みを続ける僕らは
消えることない情熱を
胸に宿して...旅は未だ道半ば
ロゼン
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想
美月
ご意見・ご感想
毎回楽しみにしています!
待っているので是非とも続きを書いて下さい( ̄∀ ̄)
2010/06/11 18:35:41