篝火

(1A)
溜まった不満不安爆発して
それでも見向かない社会で枯れ果てる
あの人もあの人も期待外れだ
木枯らしが吹くたび舞い上がる落ち葉は言の葉で殺された屍

(1B)
憧れが一つずつ消えていって
好きなことに理由を探し始める
邪魔するものに私は負けないと叫びながら
噛んだ唇は血の味がした

(1S)
寂しくって寂しくって後悔ばかりの日々だ
強がって強がってそんな自分を受け入れて
彼でもない君でもない自分だけを生きたい
今日くらい自由を許してくれ

(1A)
誰かに大丈夫だと言ってほしい
この理不尽な世の中で生きていけること
生存バイアスという呪いに
身を委ねて灰になったひとの叫びにかき消された自分の声

(1B)
落とし穴はどこにだって埋まっていて
振り向けば夕闇が押し寄せる中で
呑まれないよう食われないよう前だけを見て走った
夜の帳が下りる前に早く

(1S)
死にたいって死にたいって生き急ぐ日々だ
手を伸ばして手を伸ばしてそれでも届かない
過去も見ない未来も見ない今だけを生きたい
今日くらい幸せを叶えてくれ

(C)
どこに向かうのか？　何をしようとしているか？
もうわかりはしないけど
ただたしかに言えるのは
まだ幸せを諦めていないこと

(落ちS)
無造作に吹き消された命の篝火
灰の中でその火種を探して集めて
落ち葉たちよ落ち葉たちよ最後の頼みだ
もう一度この火を燃やしてくれ

(LS)
寂しくって寂しくって後悔ばかりの日々だ
強がって強がってそんな自分を受け入れて
彼でもない君でもない自分だけを生きたい
自由を取り戻す旅の途中

死にたいって死にたいって生き急ぐ日々だ
手を伸ばして手を伸ばしてそれでも届かない
過去も見ない明日も見ない今だけを生きたい
今日もただ生きてると笑いたい