ぬくぬく
鏡音リンルーム。レンがいないため、リンのみとなる。当然のようにリンモジュールは一箇所に集合する。
「寒……(さむい)」
ブラックスターが呟く。季節に合わせてコタツを置いているのだが、外はそれ以上に寒いようでブラックスターはコタツから動こうとしない。
「んな事言ってねぇでしたく手伝えよー」
台所から聞こえる雨の声。今、リンルームにはブラックスターと雨しかいない。他のリンモジュールは気を利かせて出て行ったのだ。どこに? どこかにだ。
「嫌……。寒……。動、無(いや。さむい。うごきたくない)」
「冬だから仕方ないだろ。ほら、わがまま言ってねぇで箸並べるとか、食器並べるとかしろ」
「嫌(いや)」
全くいう事を聞かないブラックスターに対し、ため息を零した雨は結局いつものことだが自分で行う。
そろそろ夕飯の時間でもあるため、時間的には問題ないし、他のモジュールも雨がどういう気持ちかも分かっているようなので、二人分しか夕飯は用意されていない。
雨がどんな気持ちでいようとブラックスターは全く気づきもしない。何せブルームーンに気がある内は、雨の気持ちすら分からないだろう。
「せめてもうちょいスペース空けろよ」
「肯(うん)」
よっこいしょ、なんて言いながらブラックスターは右による。コタツなのだから正面に回れば良い話なのだが、そうしてしまうとなぜだか普段より寒く感じるというブラックスターの我侭により、狭いが二人隣に並んで食事をするという習慣になっていた。
「いただきます」
「頂(いただきます)」
二人の声が揃い、黙々と箸を進めていると不意に雨の頬に何かが触れる。触れたものの存在に気がつけば真っ赤な顔をして箸を落とす。
「おっ、お、お前……何して……」
「寒(さむそうだったから)」
「だからって……。おいらの事、何にも知らねぇのに……」
「知(しってる)。雨、私事、好(あめがわたしのことすきなのぐらい)」
いきなりのことについていけなくなった雨は、真っ赤な顔をしたまま小さく「一生、青見てろ」と呟いた。
――寒格好、暖思(さむそうなかっこうしてたから、あたためようとおもって)。
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