そこのけ、広き海へ渡る船、
帆、よく揺れて知らぬ瀬戸も青
釣り餌を食む魚や水面に待ち
〈そこのけひろきうみへわたるふねほよくゆれてしらぬせともあおつりえをはむさかなやすいめんにまち)
青めく空さえ飲み込む摩天楼に
治癒もせぬ羽を癒やす鳥、
星、引き連れ夜更けへ渡る中
(あおめくそらさえのみこむまてんろうにちゆもせぬはねをいやすとりほしひきつれよふけへわたるなか)
1,2,3,4
魔法かけて、
揺れ遣らぬ雲へ渡り、
1,2,3,4
言の葉揃え、
眠る「好き」を集めなおせ
(いちにさんしまほうかけてゆれやらぬくもへわたりひふみよことのはそろえねむるすきをあつめなおせ)
古き夢忘れぬ新しい街、
森の奥底に虚ろな闇夜
灯を消せ、
本は眠さへと変えて
(ふるきゆめわすれぬあたらしいまちもりのおくそこにうつろなやみよひをけせほんはねむさへとかえて)
終わるモノクロ世界
嘘や本音に罪溢れては、
聞こえぬ助けを独り待ち
夢む死へサヨナラ
〈おわるものくろせかいうそやほんねにつみあふれてはきこえぬたすけをひとりまちゆめむしへさよなら)
1,2,3
ほら!歌えや、
世界におもねることなく、
1,2,3,4
さあ!それを聴け、
果てぬ夢の白む街へ
(わんつすりほらうたえやせかいにおもねることなくひふみよさあそれをきけはてぬゆめのしろむまちへ)
1,2,3,4
魔法かけて、
揺れ破らぬ雲へ渡り、
1,2,3,4
言の葉揃え、
眠る「好き」を集めなおせ
(いちにさんしまほうかけてゆれやらぬくもへわたりひふみよことのはそろえねむるすきをあつめなおせ)
1,2,3
魔法唱えよ
夢こそ愉しけれ
火を燃やせ暗き胸に
着かぬ文は地へ捨てろ
終わり
(いあるさんまほうとなえよゆめこそたのしけれひをもやせくらきむねにつかぬふみはちへすてろおわり)
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ブクマつながり
もっと見る二六時中、取り巻く喧噪が、頬を撫でるそよぎのなか隨に舞った
可成り懶さに歌う聖歌隊、頓痴気な列をなし歩く言葉
錻力を戛々打つ通り雨が錆びた風の余波のなか矢庭に降った
雨に濡れるのも厭わず歩く、願を懸けるように傘を閉じて
いつか終わりはくるんだ。その希望にひたすらに縋った。
...八釜しの国
HaTa
遠雷のように鳴りひびかう太鼓の音、地を這って
諸人(もろびと)賑々しく歌い、てんでに言祝ぎ、手を叩く
誰(だ)がためにでもなく、自分のためだけにさ柏手(かしわで)を
信じて仰ぐに足るものはここには何もないさ
突として湧いた蟠る感情。泥(なず)み淀み響(どよ)み胸に残る
神の居ります、在(ましま)す、...騒がば踊れと虚無の国
HaTa
夕立呷り朱(あけ)染まる市街がぐでんぐでんと夜を吐いて
鬼灯みたいな飛行船団が寝入りばな君を誘った
左手(ゆんで)すり抜けたペーパーバックは溺れたように宙を舞って
夢と現実を綯い交ぜにしては歪な地平の夢路を行くけど
起きれば昨日の延長がただただ続いていくだけで
過ぎたる景色の群像を追って、走って、手...螺子式夢遊船
HaTa
あやふやで不確かな言葉が澱のように積み重なっては
淀み、惑い、形をなくして喉の奥に溶けていく
あなたを語るに足る言葉は生憎、持ち合わせてなくて
戯けて口噤み笑っては、路傍の塵芥一つ蹴った
曖昧が募って
迷妄、渦巻いて
それでも伝えたくて
同じ言葉ばっかを切っては繋いでまた積み上げて崩して
もううんざ...言葉とエポケー
HaTa
寄る辺のない孤独な旋律はたおやかに谺(こだま)する夜の声と消え
幸福はアイスのように溶け落ちて
少女は淡い本の上で踊る
呵々(かか)と笑う鈍色の月
不束かな夢を一齣(ひとくさり)の言葉で結べ、
繰り返す放課後はやがて時を止め
少女はかくて夜に溺れていく
憂い、...文学 in the 少女
HaTa
煤煙燻る夜汽車につゆ揺られて、辿り着いたは無人境
憂き身に独り沈む私をもっと寂しがらせよ閑古鳥
繙(ひもと)き、読み解きまた繰(く)る頁(ぺーじ)
切れ切れ幾片(いくひら)の言葉が舞う
ひた集め知らぬ間に崖の縁
探しものに終ぞ出会わぬまま
草臥(くたび)れ折れる赤茶けた羊皮紙が押し拉ぎあう書架の森
...ワールドエンドブックエンド
HaTa
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