ねぇ、ほら、
予報が外れたんだ。
いけ好かないことばかりだ。
どうだろう?
塞ぎ込んでいるんだ。
湿った掛け布団で寝よう。
ボクの心を、
アレキサンドライトのような、
恋に落ちたときのような、
雲一つもない空を見たときのような、
幼子の瞳の奥のような、
作り笑いする大人のような、
綺麗なものにしたい。
ねぇ、もう、ちょっと休みたいな。
別に悪くはないだろう?
「そうだろう」
って言い聞かせるんだ。
いつも通りの天井が見えた。
精巧なガラス細工のような、
切る前のホールケーキのような、
懐古する若かりし日の日常ような、
弱いヒトに手を差し出せるような、
自分を深く愛せる人のような、
綺麗なものがほしい。
ご意見・ご感想