ア　レ　ハ…

冷めている視覚に
遺された火の香舞い
明けた身に突き刺さる
駆けている科学に
愛された理の血這い
髄の奥焼きついた

器械は揺れ時間は逆巻き
セピアを敷かれ「私」は消えた
流れた火に華の根濡らされ
闇夜を掻かれ兆しは開いた

たぎらせた兆したどり
浮かんだ球《たま》で迷っている
科学満たす証もなく
ずれ出た影が差し出てきた

コ　レ　ガ…

“薫リ立ツ髪ノ香
斬リ裂キタ血ノ香交ヒ
果テタ場二堕チタ姫
荒立チタ天下二
断チ散リタ永久《トワ》二泣キ
祈リ捨テ「刹那《イマ》ノミ」ト”

器械は揺れ時間は戻され
カラーを引いて火の目が語る
“イナキタ馬”　“否ビタ信仰”
旅路に影は日差しをかけた

たぎらせた兆したどる
浮かんだ球はつなげられ
影が焚いたバイクの音に
鳴かれて鳴かれ飛ばしていく

たぎらせた兆したどり
つなげた球に明かりが点き
満たす証見えないけど
あふれた涙　理の血は燃え
たぎらせた兆したどり
つなぎた橋は明かりに満ち
我は焚きたバイクの音を
啼かせて啼かせ真理へ発つ