「ヤダ！」

ヤダ！
もう二度と
目の前に来ないで
壊れてしまえば
戻らないの

拒絶出来ない
不可思議な愛情
業火の中で
焦がして溶かして

ヤダ！
わがままだけど
ひとりにしないで
この手は離さない
絶対離さない
まだ何も言えない
弱虫な私
これでも一歩ずつ
近づけてると思うの

ヤダ！
これ以上
惨めにしないでよ
飲みこんだ言葉
喉に詰まる

離れられない
くすんだ赤い糸
錆びたナイフで
壊して刻んで

ヤダ！
何度も言うよ
ひとりにしないで
この手から離れて
逃げ出してしまう
今すぐ連れ出して
悪魔の城から
勇者の振りをして
助けてくれるのでしょ？

ヤダ！
わがままだけど
弱虫な私
ヤダ！
これまでなんて
わがままだけど愛して

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「ヤダ！」

やだもうにどと
めのまえにこないで
こわれてしまえば
もどらないの

(きょ)ぜつできない
ふかしぎなあい(じょ)う
ごうかのなかで
こがしてとかして

やだわがままだけど
ひとりにしないで
このてははなさない
(ぜっ)たいはなさない
まだなにもいえない
よわむしなわたし
これでもいぃぽずつ
ちかづけてるとおもうの

やだこれい(じょ)う
みじめにしないでよ
のみこんだことば
のどにつまる

はなれられない
くすんだあかいいと
さびたないふで
こわしてきざんで

やだなんどもいうよ
ひとりにしないで
このてからはなれて
にげだしてしまう
いますぐつれだして
あくまのしろから
ゆうしゃのふりをして
たすけてくれるので(しょ)お

やだわがままだけど
よわむしなわたし
やだこれまでなんて
わがままだけどあいして