昼過ぎ5時限目、教室に戻る気分にはなれなくて
人影の絶えた湿った臭いの旧校舎には
からっぽの本棚がならぶ図書室
扉を開いて中に入ると
窓辺にたたずむあの子がいたの
いつも通り今日も私の隣で
天使が微笑の花束を
振りまいてる姿が可愛らしくて
抱き寄せ耳元でささやくの
いつもあなたの先輩なんて言い方はやめにしましょう
お姉様って呼んでよ
でもあなたはあまり驚かないのね
ほんのり頬を染めて目を閉じる
檸檬の香りの黒髪を震わせ
何にも言わずにうなづいた
もっと早く告白すれば良かった
これからあなたとは特別な
ふたりだけのメロディーを刻みましょう
甘くて濃厚な天使ちゃん
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