「めーちゃん、デートしよう。」
「は?」
明日は、久々の休み。
「いきなり、どうしたの?」
「だって、明日は休みだよ?最近、めーちゃんと二人きりで出かけることなんてあんまりなかったからさ…駄目かな?」
そんな顔で頼むなんて卑怯じゃない!
「べ、別にいいけど…どこに行くつもりなの?」
まさか決めてないのに言ったわけじゃないわよね?
「ん~…」
「え!決まってないの!」
「い、いや決めてるよ!……遊園地。」
「遊園地?」
遊園地なんて全然行ってない。
まぁ、その前に出かけることすら久しぶりなんだけどね。
「じゃあ、明日楽しみにしてるわよ。」
「うん!」
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「♪~♪~」
柄にもなく、鼻歌なんか歌って。
でも、楽しみなものはしょうがない。
浮かれていたから、待ち合わせの時間の10分前に着いてしまった。
(まるで、遠足前の小学生みたい。)
昨日はカイトがとても喜んでいたけど、私の方が舞い上がっている。
「めーちゃん!」
「ひゃ!」
後ろからいきなり抱き着いてきた。
「い、いきなり、何すんのよ!」
周りの視線が気になるし…
「だって、めーちゃんが可愛すぎるんだもん。」
…だもん、って…
「ふざけてないで、行くわよ。」
「めーちゃん、耳真っ赤。」
「う、うるさい!」
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「カイト、あれ乗ろうよ。」
私が指差したのは、遊園地のアトラクションとしては定番の…「ジェットコースター」。
「え…めーちゃん、他のにしない?」
「私はあれに乗りたいの!」
「……。」
彼の顔は青ざめている。
絶叫系が苦手なんだろう。
でも、絶対一緒に乗ってやる。
私は彼の手を取り、乗り場へ向かう。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「あ~楽しかった!」
「……。」
結局三回連続で乗った。
仕事の疲れとかイライラが吹っ飛ぶ気がする。
すっきりした。
「なんでさっきから黙ってるのよ?」
「いや…あんなに何回も乗ったら気持ち悪くなるよ…」
「男のくせに情けないわね。」
「…じゃあ、めーちゃん。俺も行きたいとこあるから、付き合ってもらって良い?」
まぁ、少しやりすぎた気がするし。
「良いけど。」
「うん、じゃあ、行こう。」
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
彼が行きたいって言ってた場所は…「お化け屋敷」。
私は絶叫系のやつは好きだけど…こういうのは無理。
っていうか、コイツ知ってて連れて来たわけじゃないわよね?
「どうしたの、めーちゃん?」
笑顔なのがムカつく…
「何でもないわよ。」
中に入ると、暗くて周りが良く見えない。
横からいきなり、手が出てきて…
「!」
「ちょっ、めーちゃん大丈夫?」
「……。」
「もしかして…お化け苦手なの?」
「…悪い?」
「ううん、めーちゃんのことは俺が守るから。」
そう言って、彼は私に手を差し出した。
いつも、へらへらしてるくせに…なんかすごくかっこよく見える。
「…ちゃんと、守りなさいよ…」
「もちろん。」
前を歩く彼の背中がすごく大きく感じる。
―かっこいいとか絶対言わない!
だって、元々はコイツのせいじゃない!
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ご意見・ご感想
禀菟
ご意見・ご感想
充分うまいと思うけど…
あなたはどこに逝く気なの!?←
めーちゃん可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い
やっぱツンデレ素晴らしいね!!
目の保養(はぁと
2011/06/11 23:01:00