ある日教室で交わされた会話。

「ねぇ、ボーカロイドに関するアイテムを取り扱ってる店とか、由紀(ゆき)知ってる?」
「どんなの?」
「例えばだけど、買った時に元々来ていた服のデザインの色違いとか」
「何で?凪ボカロ持ってないっしょ?」
「いや、放置されてたっていうか、物置にあったっていうか…」
「ふーん」
「起動したの結構前だけどちゃんと祝えなかったから…」
「律儀ねぇ~。いいよ、教えたげる」
「ありがとう」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「遊園地、ですか?」
唐突な提案にカイトは思わず聞き返した。
悠さんは気にせず朝ごはんを食べている。
「うん、結構前からある遊園地なんだけどね。今日の午後行かない?」
「いいですよ?」
いつもと違うマスターの様子にカイトは首を傾げた。
何というか、何かを内緒にしているような気がする。
「そっか。うん、じゃ明日ね」
そういうとマスターは緑色の液体をコップに注ぐ。
「何ですかそれ?」
マスターは朝食にはかかさずその液体を嫌そうに飲んでいる。
不味いなら飲まなければいいのにと思うのだが健康の為らしい。
「飲んでみる?」
マスターが液体の入った大きなボトルを渡してくる。
飲むのに少し抵抗があったがコップに注いで飲んでみると意外と美味しかった。
「美味しいですね」
「えー、ホントー?」
率直な感想を述べるとマスターが驚いた顔をする。
そこまで意外だろうか?
マスターは自分のコップに残ったその液体を見つめると飲んで「やっぱ苦いぃ~」と半べそをかいていた。
「苦汁が好きなやつが居たとは。案外物好きだな」
水を一気飲みしているなぎの代わりに悠が口を開く。
「苦汁?」
「お前の飲んでるそのくっそ苦ぇ飲みモンだよ」
「はぁ…」
悠さんが手渡してきた箱には『苦汁』の文字がでかでかと書かれていた。
カイトが箱を見ていると悠さんがマスターに向かって
「ニガイトでいいんじゃないか?」
と唐突に言い出した。
「ニックネームだよ」
カイトの視線に気付いたのか悠が答える。
「ニガティーでもいいかも」
食器を片付けながら凪が言う。
「おいおい、コイツ男だぞ?」
「え~?可愛いからいいじゃない」
名前をつけられている時のペットの気持ちがなんとなく分かった気がする。
「…もう僕はカイトじゃないんだな…」
ぽつりと呟いたカイトの言葉に2人が議論をやめる。

「何当たり前のこと言ってんだよ」
「分かりきってるしゃない」
「え?」
予想外の返答に言葉を失う。
「お前はお前だろ?」
「お店に売っているカイトなんかじゃないよ」
2人の笑顔がなんだか照れ臭い。
「食べ終わったら運んでよね、ニガティー」
「ニガイト俺の分も頼むぜ」
「自分の分は自分でやって下さい」
悠さんの言葉に即答する。
今日の午後が楽しみだ。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

日向さん家のボーカロイド[機械人形の苦悩] 

こんにちわ。あかちゅきです。
連続投稿です。
今回が1話という設定です。

次の投稿は英検終わってからかな。
お金払ってるからちゃんとやらないと。(それまでパソコンは封印ですね)

つーかニコ中にパソ禁止はキツいな。(ダメダメですね)

今気付いたけど投稿の間隔狭いなー。(他人事)
…どんだけヒマ人なんだよ…(本当は全然余裕ないっスね☆)

やっぱ少し休んだほうがいいかも。(汗

では、これから少しお休みです。

閲覧数:166

投稿日:2009/11/08 13:59:39

文字数:1,190文字

カテゴリ:小説

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    ご意見・ご感想

    え、英検…つづきが見たいがしかし、……;
    が、がんばってください!英検!!
    僕は今回受けませんがそういえばテストが近ry

    休み……できるだけ早く戻ってきてほしいです><
    それではー(´∀`)ノシ

    2009/10/01 02:40:32

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