愛してた 永遠を信じてもよかった
ひび割れた 指先は冷たく 涙ばかり落ちる

そう 言葉だけじゃ壊れるの 心と言葉は異なるの
愛にも 恋にも 形のないしろものには 形がいる
薄給の俺の三ヶ月を早急にコンバートだ バイトだ
その輝きはキミには負けるだろう 安いダイヤだから

だけどこれが精一杯 だから俺の目一杯の
言葉を 心を この石 こめるよ 永遠の愛を誓おう
「バカなの? アホなの?」 キミは言った
真っ赤な真顔でつぶさに見ていた
四月の一日しっかり過ぎたか 尋ねてたっけね?

愛してた 永遠を信じてもよかった
目を閉じた 横顔が白くて 嘘みたいに見える
嗚呼 もしそれが 意地悪なキミの 悪戯ならばと
静かに目を閉じた 輝いていた ダイヤモンドは砕かれた

今 ファンシーなそろいのカップも
悪趣味なおそろいのシャツも
シューズも 食器も 全部が 全部で ふたつ分揃っている
幸せがふたつ分あったら 悲しみも二人分あるよねと
語り合えぬ ふたつ分の悲しみが ありあまり 喘いだ

桜は去って 過ぎ去った 日常が 何食わぬ顔で
すべてが すべての 姿を変えると 嘘ばかりつきやがる
捨てられぬシューズとシャツが すっかりすすを被っている
素晴らしい過去も 素敵な未来も 捨てられそうにない

いつかキミがキスしていた 気味の悪いぬいぐるみを
くまだか ねこだか わからないまま 抱きしめてみたりするけど
ぬくもりは残っていないから 冷え切った日々は火が消えたまま
卑屈で 退屈な今日を 照らす太陽の代わりはない

愛してる 世界などキミだけがいれば
さみしくて せつなくて 寒空がにじんで見える
嗚呼 もしキミが目覚めたら その手を離さないよと
かなわぬ願いだけ 輝いていた ダイヤモンドは砕かれた

永遠の愛なんて キミは笑ってた
恥ずかしさ 照れくささ うれしさ混じりの顔が

そう それは遙か未来のこと
俺たちの子供が不良になって
バカだの アホだの クソだの 死ねだの
悪口をいうんだろうね

キミは少しだけ悲しそうに
俺の顔とおんなじ顔をして
「わたし達もあんな風だったの?」
とありふれた不幸を嘆いた それでも

そんな不幸も 苦行も
いまではすべて夢のようで
苦痛も 苦悩も 空虚も 盈虚も一人では味わえない
いつかすべて乗り越えて 一人でも生きていけると
強がりを言って 無理矢理笑って いけるのだろうか?

渡せなかった小さな箱 ポケットの中で転がし
輝いていた時を思い出し 涙ばかり流していたけど
起きないキミの片手をとって 薬指に光をともして
これから起こることをすべて キミにささげようと誓ったよ

愛してた 永遠を誓ってもよかった
もしそれが 叶わない 夢物語だとしても
嗚呼来世でも キミがいて「バカなの?」と聞かれたなら
笑って頷こう わかっていた ダイヤモンドは砕かれた

愛してる 永遠を信じているから
輝きを 冷え切った薬指に はめてみる 今
もしキミが「バカだよ」とあきれ顔でつぶやいても
いつまでも 愛してる 輝いている ダイヤモンドは砕かない

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ダイヤモンドは砕かれた

愛は難しい。愛は苦しい。でも愛がなければ私は何物でもない。

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投稿日:2017/03/07 02:29:06

文字数:1,296文字

カテゴリ:歌詞

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