あの時君に会えたなら僕は言えただろう……
あの日君は遠い遠い場所行きの電車に乗った。その切符は片道切符だった。いつ発射するかわからない電車。僕は駆けた。一刻も早く君に会いたかったから。だけれど時は、悪戯に進んだ。
君に会えなかった、君に会いたかった。泣き叫んだらこの声は届くかな? 会いたいただそれだけなのに、なぜ叶わない? 当たり前なことがあり得ないことに変わった。それがこんなにも悲しいなんて……どうして!!!
あの日君に会えたなら僕はどうしただろう……
あの日から君という輝きが消えた。見るものすべてくすんで見えた。会いたいという空気で気持ちという風船が膨らんで、破裂しそうなくらい……風船には鉛が入っていて浮くことはなかった。
君に会いたかった、君に会えなかった。泣き叫んでもこの声は届かない? 会いたいだけなのにそんなことすら叶わない? 君と一緒にいた時間はもうどう足掻いても戻れない。それがこんなにも苦しいなんて……会いたい……
僕は駆けだした。風船の鉛を取り除くために。この風船で君のもとに飛んでいくよ。時のせいじゃない。僕が遅かった。今なら言える……『あ い し て る』
あの電車にはまだ僕は乗れない。けれど気持ちは繋がっている。そうだよね?君に会える日は遠いかもしれないけれど、そこで待ってて……必ず迎えに行くから!
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想