名も無き夢に見た景色
其処は荒れ果つ荒野
遠く続きゆく空を仰ぐ一輪の花 

馳せる蒼と悠久に永らうる
砂塵に呑まれても孤独に咲き誇る

乾いた風を往なし孤高に生けど
何れ訪うのは 萎凋(いちょう)の運命(さだめ)
然れども其れでも散り逝く為と咲く?

名も無き夢から呼声
其れは何かを求め
遠く果てしなき空へ溶けて滲みゆく音

風の色は塵埃に染められつ
砂塵を駆く声の名残を抱き往く

彷徨いながらやがて孤高の花へと至り
呼声はそっと絶えて――覚醒(さ)める

長い夢の終焉の蒼空に
朽ち逝く花弁が一枚舞い上がる

翳した手を撫でて風が往く彼方
名も無き夢等しき空の蒼へ




~~~~~ひらがなver.

なもなきゆめにみたけしき
そこはあれはつこうや
とおくつづきゆくそらをあおぐ いちりんのはな

はせるあおと ゆうきゅうにながらうる
さじんにのまれても こどくにさきほこる

かわいたかぜをいなし ここうにいけど
いずれおとなうのは いちょうのさだめ
しかれでも それでもちりゆくためとさく?

なもなきゆめからよびごえ
それはなにかをもとめ
とおくはてしなきそらへ とけてにじみゆくおと

かぜのいろは じんあいにそめられつ
さじんをかくこえの なごりをいだきゆく

さまよいながら やがてここうのはなへといたり
よびごえはそっとたえて――さめる

ながいゆめのしゅうえんのそうへきに
くちゆくはなびらが ひとひらまいあがる

かざしたてをなでて かぜがゆくかなた
なもなきゆめひとしき そらのあおへ 

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

砂塵の空夢

豆千代さまの曲に詞を書かせて頂きました。
改変版です。





雑記:
長い長い夢を見た。
白く溶けるような夢の終りに見た景色は、果たして夢か、幻望か。

目覚めた世界と似ても似つかない夢の世界は、空だけは同じ色をしていた。

閲覧数:553

投稿日:2014/07/05 16:45:12

文字数:657文字

カテゴリ:歌詞

  • コメント1

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  • 豆千代

    豆千代

    使わせてもらいました

    歌詞募集の結果、ノアールさんの作品を採用させて頂きます!
    こちらの歌詞を使わせていただきます。

    2014/06/29 18:55:21

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