今日は建国記念日により、街ではアイス祭りが開催されていた。
でも、そんな日だというのに、兄は部屋から出てこようとしない。
「お兄様、ミントアイスをお持ちしましたわ」
小さな不安を感じた私は、失礼だけれど返事もないのに部屋に入る。
すると、そこにはソファーの上で膝を抱えて暗い表情をしている兄の姿が。
「・・・お兄様?」
「なんだい?」
「・・・どうか、されました?」
「ちょっとね。でも、君には関係ないから、大丈夫だよ」
「そう、ですか」
こんな時の兄は、何も話してくれない事を知っている。
だから私は、詳しい話や事情など聞かず、ただ黙って部屋を出て行った。
「ごめん」
扉を閉める瞬間に聞こえてきた謝罪の言葉に、私は悲しくなった。
気分転換に街へと出かければ、みんなが挨拶をしてくれる。
そんな街にしてくれたのは他でもない兄だった。
王族や貴族も、農民や商人と何の身分も違わないことを、兄は国民に示したのだ。今まで仲違いしていた私たちは、兄のおかげでこうして仲良くなれた。仲良くなるきっかけがアイスだったためか、建国記念日にはアイス祭りが行われるようになった。
メイコさんが消息不明になった上、兄は何かを隠している。
いったい何が起こっているのか知りたい。でも、きっと彼らは何も話してくれない。私のことを想っての行動だと分かってるけれど、それでも私は真実を知りたい。だから、私は黄国へ向かった。
家族に何も言わず出かけたことで、きっと今頃は慌てているかもしれない。
ごめんなさい、お父様、お母様、そして、お兄様。
私は今、何が起こっているのか知りたいだけなの。
ごめんなさい。
流浪の旅を始めてすぐ、女である事が悟られないように深いフードを被る。荷物は楽器だけ。道端で歌い、お金をもらい、旅を続ける。兄と違って、私は愛想が良い訳ではないけれど、兄のような低い声も出せるから、フードさえ取らなければ女とバレない。
「流浪の歌唄い」と呼ばれ、私は紫髪をもつ高貴な身分の男性に、王城に招かれる事になった。そこで見た、まるで人形のような少女の姿をした女王陛下に、私は言葉を失う。
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