あ、あづい…。

なぜかさっきからこの単語しか出てこない。

仕方ないんだけどね。

ただいまの気温は３０度。

何でこんなに気温が高いんだ。

この気温のせいでお兄ちゃんやお姉ちゃん。半数が暑さに負けそうになっている。

修正。

この気温のせいで半数が暑さに負けている。

いま私はリビングにいる。リビングにしかれているカーペットの上にはカイト兄が倒れていた。

レンは買い物でいないし…。

ミク姉は２階の廊下で死んで…じゃない。倒れていた。

メイコ姉はさっきから暑さに耐え切れずに冷えたお酒を飲み続けている。

たぶん、だいぶ酔っている。

いまは話しかけないほうが身のためだ。

グミ姉はなんとか耐えているようだったが、話しかけても反応が無いのでほっといた。

ルカ姉はこんなクソ暑い中部屋の掃除絵をしていた。まだ重症ではないようだった。




暇だ…。

いや、私も暑さには弱いけどね。うん。


リ「カイト兄ぃー…。」

カ「…な…に…？」

リ「つまんない。」

カ「うん…。」

リ「何かしようよー…。」

カ「うん…。」

リ「カイト兄はなにがしたい？」

カ「うん…。」

リ「ねーぇー！　聞いてる！？」

カ「うん…。」

リ「私のこと嫌い？」

カ「うん…。」

リ「ひどい！」


絶対話し聞いてないな。

私はカイト兄の上に乗っかってやった。


カ「どうしたの…リン…。」

リ「ねぇ！　何かしようってさっきから言ってるじゃん！」

カ「何で馬乗り…。」

リ「えー、こうでもしないとカイト兄聞いてくれないじゃん！」

カ「そうだね。」

リ「暑い。」

カ「僕も。」

リ「何とかしてよぉ…。私暑さには弱いほうなの！　冬生まれなの！」

カ「うん。何で馬乗り？　襲ってほしいの？　僕的には位置が逆だと思うんだけどねぇ…。リンが下で僕が上になって…。」

リ「は？」

カ「うん。僕も男だから勘弁してね。」

なんかカイト兄が言っていること、よくわかんないや。

リ「お、襲うって？　何が何を？」

カ「えっと僕がリ…「何言ってるのよカイト！！　子供にそんな話をして！」

さっきまでお酒を飲んでいたメイコ姉が、お酒の瓶をもったまま私たちのところに来た。

カ「ごめんなさい…。」

メ「おかしいわね…カイト、アンタ普段そんなこと言わないじゃない。」

カ「うん。考えたりはするんだけどね。口に出すことは無かったんだけど…暑さで壊れたかな。」

メ「ったく…変態。とにかくリン、カイトの上をどいたほうが身のためよ。たぶん。」

カ「大丈夫。そんなことしないから。」

リ「ぁ、あのう…何の話？」

メ「え、ああ、リンにはまだ早いわね。」

ル「何か楽しそうに話しているわね。何の話をしているのかしら？」


ルカ姉がいつの間にかリビングの入り口に立っていた。

手には掃除機を持っていた。

きっと部屋の掃除が終わったのだろう。


カ「あ、ルカ…。暑くないの？」

ル「暑いわよ。」

カ「なら服脱げｂ「逝きたいのか？　あぁ？」

カ「ごめんなさい。」

ル「どうせリンちゃんが上に乗っかってるのもアンタが乗っけたんだろ。この変態ロリコン野郎。」


ルカ姉は笑顔で言っているが、ルカ姉の周りは黒い物がもやもやしていた。


メ「まあ、男はみんな変態だからねぇ…。」

リ「なんかよく分からないけど、とにかくどいておくよ。」


そう言って私はカイト兄の上から下りた。


メ「あ～ぁ…暑い。カイト、お酒なくなったから買って来て。」

カ「嫌だ。今回ばかりは無理。」

メ「ああ、そう。じゃあさっきカイトがリンに言った言葉、レンにチクッちゃおうかなぁー。」

カ「え、それでレンから睨まれろ、と。」

ル「それはいいわね！　レン君はリンちゃんのことが大好きだものねぇ。」

メ「嫉妬ねｗ　これは怖いわよ。そうなってもいいの？　唯一の男兄弟、レンに嫌われても。」

カ「嫌だ。お酒買ってきます。」

メ「よろしい。」


意味も分からずにただ呆然とお姉ちゃんたちのやり取りを見ていたけど、レンにチクる？

何をだろう。カイト兄がさっき私に言った言葉。ってメイコ姉が言ってたけど…。

よく分からない。

ただ、大人は難しいなぁ…とだけ思った。