どうやら世界は明日終わるらしい。
それは周知の事実のようで、私と彼女と私の家族は、
電車に無理やり押し込められている。

彼女に会えてよかった。
ぎゅうぎゅうに座って、彼女は私の祖母と何か話して笑っていた。

すごく愛しくて、二人きりになりたいなと思った。

無機質で何もない部屋にいた。
彼女は私の手の上に、手を置いていた。
此処は何処?と、尋ねると、わからないと微笑んだ。

明日世界は終わる。私たちはみんな消える。
それなのに私たちは冷静だった。

それを仕方ないことと受け入れていた。
ごった返すホームで、私は彼女を見送った。

私は彼女より、家族をとった。
彼女もまた行くところがあった。
空はどんよりと曇っていた。
みんなの心もきっと同じだった。

彼女と別れるとき、ずっと一緒にいたいなと思った。
明日世界は終わって、私たちはみんな消えるのに
これが今生の別れになるなんて、とても思えなかった。

目が覚めたとき、いい夢だったと思った。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

夢を見た

ボカコレ2023春用に制作した楽曲です。通算9曲目のオリジナル楽曲です!
Download内の関連ファイルにinst音源あります!歌ってみた歓迎!

昔、見た夢で、この夢だけは起きてすぐに書き留めていました。救いのない状況なのに、なぜかすごく幸せな夢でした。
ストーリーやメッセージ性やオチもなく、ただただこんな夢を見たよって詩です。

閲覧数:67

投稿日:2023/03/20 17:23:04

文字数:425文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました