俺は今、人生の危機に面している。

「レン君。お父さんの借金、払ってもらおうじゃねぇか?」

「だ、だから借金なんて…」

「してんだよ!!俺らから一千万の借金をなァ!!」

親父。

一千万、何に使ったんだよ?

昨日の通夜が終わって、1人になった俺が借金を払うなんてあんまりだ。

それに俺はまだ14だぞ?

俺は、どうすればいいんだ?

「払えないとか言わないよなァ?」

「は、払えるはずないだろ!!」

「じゃあお前を売る以外手段はないな。女じゃないのは残念だが。…よくみれば良い顔してんじゃねーか。」

人生最大のピンチ。

俺は売られるのか。

14で俺は他のヤツに買われるのか。

あんまりだ、親父。

「そこで何してるんです?」

「あぁ゛?」

「子供に寄って集って。大人気ないわ。」

緑の透き通った髪の、超絶美女。

いかにも育ちの良さそうな口調と、純白のワンピース。

「お姉チャンだってまだ子供だろ。大人の会話に口挟まない方がいいんじゃねぇの?」

「えぇ、子供だわ。でも、貴方たちより精神は大人よ。」

「てめぇ…!!」

「おいくら?」

急に俺に話しかけてきた。

「え?」

「借金はおいくらなのかしら。」

「い…一千万…」

「いいわ、私が肩代わりしてあげる。」

「ホントか!?」

「でも、条件があるわ。」

「条件?」

「私たちの家に住みなさい。もちろん、お金は必要ないわ。」

「それだけでいいのか?」

「ええ。」

ニコリと微笑み、借金取りに小切手を渡してこう告げた。

「住めれば…ね。」

俺は意味が分からなかった。

知る由もなかった。

この言葉の意味を。









続く。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

姫君のお城と借金少年(1)-出会い-

新連載だったりします。
「あれ?題名また少年かよ。」とか突っ込んだら一千万払っていただきますから←
題名で大体予測できますね、はい。
前の連載みたいにならないよう気を付けますんで。

閲覧数:192

投稿日:2011/07/16 11:49:04

文字数:726文字

カテゴリ:小説

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  • 檸檬飴

    檸檬飴

    ご意見・ご感想

    新連載だ!!
    続きが楽しみだ!!

    ただ、ある漫画に類似してる気が……。
    ま、まぁ、2話目になったら、かわるよね。

    頑張ってね!!

    2011/07/16 12:03:23

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