C
「アナタハ覚エテイマスカ?」
この黒いチョーカーの下
思い出してその瞳見開く度
私の心少しだけ…なるの…

A
出会った頃の君は
何もかもが不器用で
本読むふりしながら
いつも気に止めていた

B
無邪気な笑顔 無垢なる瞳
感情豊かに変わるその表情(かお)
知らぬ間に私もつられて
いつしか一緒に笑っていた

S
心満たす君の言葉
紡がれるそのすべてが愛しくて
つぶらな瞳映し出すのは
穏やかな顔した幸福な私

A
暫く経った君は良く拗ねて
事ある毎に姿を消した
原因は友人(カレ)との会話
少しずつその瞳は暗く淀んで

B
静かに流れる時の中で
すれ違い始めた互いの心
「少し距離をおこう?」そう告げて
私はアナタから身を退けた

C
友人達(かれら)との会話の最中(なか)
久し振りに会った君は私に走り寄って
その瞳覗く事 叶わずに
映しだしたのは振り上げられた腕

憶えているのは藍色の空と
喉の焼け付く痛み
嗚咽に濡れたアナタの声…

S
心抉る君の言葉
紡がれるそのすべてが憎らしくて
曇った瞳映し出すのは
強く唇噛んだ他人の私

何故アナタは泣いているの?
For a foolish girl
何故アナタが泣いているの?
Eyes full of tears

C'
「アナタハ覚エテイマスカ…」
この黒いチョーカーの下 思い出して?
その瞳見開く度私の心
少しだけ軽く 軽くなるの

「…ユルサナイ…」
無音のまま唇動かして微笑むの

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

黒のチョーカー(絵師、動画師募集)

ふとした瞬間、彼女は少女に恋をした。
それは運命の悪戯か、故意的な気紛れなのかはわからないーー。

「貴女は覚えていますか?」
今ではもう音を紡がぬその声で、唇だけがその音の形を模造する。
己の首筋に携えられた一つのチョーカー。
そこへ微かに触れながら、彼女は問う。
追懐に想いを馳せながら、かつて愛した1人の少女に。

出会い、幸せな時間、共に過ごした穏やかな日々。
様々な思い出が脳裏をよぎる。
…どこから狂いはじめてしまったのか、彼女には解らぬまま。

ほんの小さな誤解だった、それを知らぬまま…彼女は少女より暫くの距離をおいた。
その綻びはやがて解けない大きな蟠りへと変貌を遂げる。

身を退けてから、幾日経ったのか。
ふとした瞬間、彼女は少女と出会う。
走り寄るのは少女。
久々の邂逅からか、彼女の口許は仄かに綻んで。
そんな中、不意に振り上げられた腕。
携えられた一つのナイフは、彼女の記憶の一部と声を奪い、そして首筋に傷と言う名の刻印を刻みつけた。

それは夕方、もう日が沈む頃の話。

暫くの時が流れて、彼女が少女に会ったのは病室でのこと。
首筋には包帯、そして彼女の傍らに腰掛ける少女の嗚咽は、その病室を軋ませる。
彼女の瞳に、もう少女は映らない。
少女の瞳に映ったのは、何も紡がず唇を噛み締めた、もう少女の知らない彼女だったという。

首筋に携えられた黒いチョーカー。
その下に残る傷痕。
時折、少女は彼女に会いにくるのだという。チョーカーを目にする度、眉間を寄せて。
少女のそんな姿をみる度、そして彼女は静かに…人知れず微笑む。
唇を緩やかに動かして、無音のまま。





9/15更新。
少しばかりの狂気を含んだ作品を作ってみたかったのです。

補足↓
彼女=ルカ
少女=ミク

閲覧数:344

投稿日:2012/09/15 08:43:12

文字数:629文字

カテゴリ:歌詞

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