そんなに 遠くないような未来
土に手を引かれる日がきたら

この指 丁寧に齧りとって
あなたの標本にしてほしい

捲り続けた 本のページ
壁の染みも 下手な文字も
その手の中で透ければいい

身勝手なお願いを 訊いてほしいの
そうやって わたしを留めたら
ありったけのあなたで 泣いてください
いつまでも 永遠にしないで


そんなに 近くないような未来
腐食に飾られる日が来たら

この舌 ひといきに千切りとって
あなたの標本にしてほしい

並べ続けた 汚い嘘
幼い意地 愛しささえ
その瞳の中で燃えていく

バカみたいな願いを 語るわたしを
そうやって ひとつも咎めずに
気遣いなんてしない そんな姿が
残酷で 底なしに優しい


それでも まだ今は来ないいつか
あなたが眠りに落ちたのなら

わたしは すべてを土に納めて
なにも標本にしないでしょう


身勝手なことばかり 言ったけれども
そうやって あなたを忘れては
別の誰かの腕で 息をしていく
あなたごと 記憶に手放して

なにもかもわかってるの どうやったって
愛しさも 忘れてしまうから
ありったけに泣いたら 血の通った手
滑らせて わたしを砕いて

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

透明標本

完成した。
ピアプロでの曲募集は行ってませんすみません。

閲覧数:896

投稿日:2010/08/06 06:54:04

文字数:507文字

カテゴリ:歌詞

ブクマつながり

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