…きらい…きらい…きらい…きらい(好きだよ)
これ以上もない 勘違いな関係
いつまで良い人やってんの?
ほらまたこの娘が
ぬか喜びしてる
釣り糸を垂らし
“エサ”をチラつかせた
『今日も大漁なんですか?』
この水槽から死にかけた目で睨む
空かせていた腹を鳴らし
チラつかせたエサを睨む
血生臭い争い起きて
寝首を狙われているよ
壊れかけたポンプ見つめて
余命宣告を受け切れずに居た
濁り出す締め切った空間
姿隠して震え出すんだ
ひび割れてたガラス越しの目に
噛み付かれては息を漏らしてた
腹を空かせた嫉妬心には
眠ることさえ許されないから
刻む音ばかり鳴り響いてたんだ
最期を知らせるカウントダウン
ほらまたあの娘がこちら側に来てる
甘い毒求めて 嫌なこと忘れて
今日も同じことしてる
もうこの夢から
抜け出すことはできない
狂いながら酸素求めて
必死にもがく醜い金魚たち
わずかに残る酸素を求め
縋り寄り付く哀れな金魚
開いたままの口は醜く
かつての美貌はどこに消えてったの
優雅に泳ぐ姿はもう
あの日を境に消えてしまったのね
…きらい…きらい…きらい…きらい…きらい…きらい
(…きらいきらいきらいきらいきらいきらいきらいきらいきらいきらい)
壊れかけたポンプ見つめて
余命宣告を受け切れずに居た
濁り出す締め切った空間
姿隠して震え出すんだ
忘れられた この水槽の
わずかな酸素さえ消え始めてた
奪い愛すら叶わない
飼い主はもう居なくなるから
壊れだしたポンプ見つめる
瞳の色は白く濁ってく
“うえ”さえ覚えてない腹は
水面に向かって浮かび上がるのね
…きらい…きらい…きらい…きらい…きらい…きらい
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川柳五七
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