夜ご飯は普通のものを食べられた。良かった……。
メ「ご飯を我慢したら死ぬわよ」
カ「じゃあ僕ご飯の後アイス食べる！」
全員「いただきまーす」
　ＭＥＩＫＯ姉の愛たっぷりのグラタンを頬張る。
　あちっ！
　むせてしまうと、レンが背中をたたいてくれた。
　くそう、嬉しすぎるぜ！
　でも抱き着いたら誰かがグラタンで火傷してしまうからやめた。
ミ「ねえねえお姉ちゃん、私たちも宝くじ買ってみない？　もしかしたらLilyちゃんみたく当たるかもよ！」
　ミク姉のおめでたい思考回路。
ル「ミクちゃん、せいぜい当たるとしても数百円程度よ」
ミ「ええー……でもLilyちゃん当たったよ？」
ル「たまたまよ、偶然」
ミ「Lilyちゃんにたまたま偶然が起こるんなら私にだって！」
　……付き合いきれん。
　黙々と食べていたＭＥＩＫＯ姉が、酒瓶を持ってきた。
メ「ルカ、一杯どう？」
ル「遠慮しておきます。代わりといっちゃなんですがこいつをどうぞ」
　ＫＡＩＴＯ兄を手で示すルカさん。
カ「え!?　僕!?」
ル「成人されてますので、飲めますでしょう？」
カ「でも僕お酒無理……」
ル「私、今飲む気分じゃないです」
カ「僕だってわあああああああ！」
　はい、描写したくないのでご飯シーンはカット。




　翌朝。
レ「寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い……」
リ「眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い……」
　レンとの合唱。ちなみにレンがアルトで私がソプラノ。
ミ「朝だよぉー！　おっはよー！」
　合唱を邪魔するロリータ服を着たミク姉。
　カーテンを開けられる。日差しがまぶしい。
レ「ミク姉、吸血鬼は日に当たると死んじゃうんだぞ……」
　そうだそうだ、鏡音は朝に弱いんだ。だから無理やり起こすな！
ミ「レン君は吸血鬼じゃなくてぬこレンレンでしょ？　リンちゃんは悪マリンでしょ？　日に当たると死んじゃうようなやわな子じゃないはず！」
　あーなんでミク姉って朝っぱらから元気なんだろう。うるさすぎる。
リ「いやあの本当に頭が痛いからやめて……」
ミ「えっ、大変！　お姉ちゃんお兄ちゃんルカさん！　リンちゃんが」
リ「ごめんごめん、違う意味で頭が痛いの」
メ「病院行くならＫＡＩＴＯのアイスで頭冷やしな。金がもったいない」
　はっ！　そうだった！




　節約中だったんだ！　すっかり忘れてた！




　ネギだけ。
　ネギだけの味噌汁って……。
　なんて悲しいんだろう。
メ「ネギって腐るんだもの」
ミ「だったら私が食べるよ！」
メ「ミクだけ腹満たしても意味ないのよ」
カ「でもめーちゃん、ネギだけの味噌汁だけって悲しくない？」
ル「兄さん、我慢ですよ」
レ「あ！　賞味期限ぎりぎりのバナナ食べんの忘れてた」
リ「あ、私もみかん忘れてた」
　ネギだけの味噌汁の朝食の後、ひっそりとデザートを食べる。
　なんて悲しいんだ！
カ「僕もアイス買いだめしてるんだけど……賞味期限が気になるなあ」
ル「私のマグロはいつ食べます？」
メ「みんなで分けて食べればすぐなくなるわ」
　つまりは私のみかんがみんなに食べられるという事だ。くっ、せっかく奮発して高級なの買ったのに……。




ユ「リンお姉ちゃんレンお兄ちゃん！　宿題分からないところあるから教えて！」
　ユキちゃんが来たって事は。
　mikiちゃんといろはちゃんと……
　キヨ先生も来てる。
レ「ユキちゃんだけ部屋に入ってー」
ユ「うん！」
ミ「私もダメかな？」
リ「mikiちゃんといろはちゃんならいい！」
　イコール、キヨ先生は入ってくるな。
メ「先生、お茶に誘って！」
カ「アイスおごって！」
ミ「カラオケ行こう！」
ル「Mr.Hiyama、おごってください！」
キ「え……僕ですか」
メ「あんた以外にボカロで先生いないじゃない」
カ「今のうちにアイス……」
メ「それより先生、ネギおごって！」
ル「あっ、近所にイタリアンの店できたの知ってます？」
　おっ、今夜あたりは高級レストランでステーキ肉でも頬張れるかもしれないな。