【Aメロ】
許されぬ傷(つみ)負いに
きみは旅に出る
鳴りやまぬ涙(おと)気づき
きみは足止めた

【Bメロ】
私にすこしだけ時間をください

【サビ】
きみを求めて 舞い降りた
白銀の結晶 刹那に積もり
心凍らせた あの冬は
いつしか忘れ去られるのでしょう


【Aメロ】
あげられる白(はた)眺め
きみは肩落とす
終わり告ぐ銃声(おと)気づき
きみは地に伏した

【Bメロ】
染まるは雪月の冷たい地べた

【サビ】
命(めい)の灯 薄々れ
紅の矮躯は 刹那に積もる
雪にまみれて 「みえないよ」
春こい早く 冬がくる前に


【Bメロ】
降りるは雪月のぬるい地べた

【サビ】
きみを見下ろし 膝をつく
どうしても失う ことが悲しい
だからどうか きみだけは
春きて気づく ふたつの亡骸

命凍らせた あの冬は
いつしか忘れ去られるのでしょう



ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

雪月

あるところに、男がいた。
その男は国からの命令で、戦争に行くことになっていた。
無視したい気は満々だが、国に逆らえば命はない。男は仕方なく、戦に出向くために駅に向かう。
と――

ぽつり。

どこからともなく、雫が一滴、男の頬に触れた。
なぜだかその雫が、「いかないで」と言っているようで、男は思わず足を止めるのであった。


これはあまり関係のない話だが、男が戦場に赴いたあと、町には記録的な大雪が降ったそうだ。
まるで、男を探すかのように――



やがて、男のいる軍は追い込まれた。
兵士の数の差は歴然。勝てるはずがないと、軍は白旗をあげた。

男は、その旗を眺め、生き延びられたことに対する喜びと、勝てなかった悔しさを噛み締めた。


そのとき、
だった。


ぱん。


かわいたおとが、した。

男がその音の正体に、そして自身になにが起こったのかを理解したとき、すでに男の身体は地面に横たわっていた。
周りの兵士が、それを茫然と見やる。

だれもが動くことをやめたとき、代わりというかのように、雪が舞い始めた。

男は、徐々に意識が遠のいていくのがわかった。
最期だというのに、悲しくないのは、寂しくないのは――この、温かい雪のおかげだろうか。
まるで、自分をかばうかのように、降り積もる雪。
男は最期の力を振り絞り、友人にこう告げた。

――おれのことは、ほうっておいてくれ。

――このまま、ここにいさせてくれ。

そして、男はゆっくりと目を閉じて、





春風に人々が喜ぶ中。

雪の中から、死体が発見された。

ひとつは、その格好から兵士だと見当がつけられた。

しかし、もうひとつは――兵士を抱くようにして死んでいる女の正体は、だれにもわからなかった。




といった話をイメージ。小説はあとから書いたなんてそんなことry

戦死した男の人と、雪の化身。

こういう話が本当にあったら、ロマンティックだとも思うけど、それ以上にホラーだと思うのは自分だけでしょうか。


それにしても、カテゴリに歌詞+小説とかあればいいのに。

閲覧数:65

投稿日:2010/06/08 23:03:50

文字数:379文字

カテゴリ:歌詞

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