君に届くかどうかなんてわかんないけど
ずっと前の話だってことも知ってるけれど
今更だってこともよくわかってるけれど
お願い この小唄を歌わせて

海の底の人魚たちの大きな国
あたしはその王国の王女のひとり
欲しいものは何でもそこにあった
全部そこにあった

あたしがまだ小さい人魚のとき
たまに海の上まで遊びに行った
忘れもしないあの日に君に出会えた
世界が輝いて見えた

君の笑顔が 君の声が
何よりも輝いて見えた
その輝きが 波を照らして
オレンジ色の世界が


あの砂浜で 君の隣で歌うたび
君の顔がとろけて それがかわいくて
いつの間にか君にこうして会えることが
当たり前になっていたなぁ

いつか君と離れるかもと考えたら
…いやそんなことなんて思ってもいなかった
君とずっとこれからも こうしているんだ
そんなことを思っていたなぁ

遠く離れて だいぶ経つけど
ふと君のことを思い出すんだ
やっと気づいた ずっとあたしは
君への想いに 溺れていたんだ

どうしてあの時に言えなかったのかな
たったあれだけの言葉が 君に言えずに
あたしはその一歩さえも踏み出せなかった
あたしには 足も 勇気も 何も無かった


部屋を片付けていたら 貝を見つけた
君が最後にくれた 思い出の貝殻
ふと開けてみたら 「君のことが好きでした」
全部思い出した 全部思い出した
君への想いも 声も 思い出の日々も

二人で当たり前を作りたかった
その一歩を踏み出せる足が欲しかった
君に「好き」を言える声が欲しかった
どうしようもない後悔が荒波となる

これで最後だから 全部終わらせるから
遥か彼方のその先に 潮風の小唄を
ずっと前から君が大好きでした
たったそれだけの言葉を 潮風にのせて


また会えるかどうかなんてわかんないけれど
次に会ったときは必ず伝えるからさ
もし君がまだあたしを想ってくれてるのなら
その時はあたしを抱きしめて

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

潮風の小唄

ずっと前から君のことが。
楽曲No.032

潮風の小唄/Emblem project Feat. 鏡音リン
Music,Lyrics:転生
Mix,Mastering:転生
Vocal:鏡音リン
Illust:転生
Produce:S×URGE

閲覧数:21

投稿日:2024/12/04 00:17:34

文字数:815文字

カテゴリ:歌詞

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