自分はきっとこの世界の誰よりも下等な存在だと思う。
貴方はきっとこの世界の誰よりも無垢な存在だと思う。
なぜ僕は貴方のそばに居るのだろう。
なぜ貴方は僕に笑いかけるのだろう。
僕はこんなに汚らわしいのに。
貴方はこんなに輝かしいのに。
貴方がこの仮面の中にある本当の僕を知ったとき、貴方は僕にどんな侮蔑の言葉を投げるだろう。
きっと、僕は貴方を不幸にする。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「これが遊園地ですかー」
遊園地の入り口についた3人はパンフレット片手に回るアトラクションを決めていた。
「そういえばニガティーは起動させる時に初期化したから遊園地初めてだよね」
凪が笑いかけるとニガティーは少しぎこちなく笑った。
「…ええ。楽しみですよ」
「じゃあ、思いっきり満喫しないとね」
気持ちを盛り上げるために言ったつもりだったがニガイトはというとただ曖昧に笑っただけだった。
「どこ行こっかな~」
「凪さんの好きな所からでいいですよ」
「ニガティー行きたい所ないの?」
「ええ、凪さんが選んだ所でいいですよ」
「えー、悪いよ~」
2人の会話が弾む中、悠はどこからか買ってきたポップコーンを食べながらずっと2人を眺めていた。
「…若いっていいな~」

「で、結局決まらなかったと」
「いや~、いざ決めるとなると迷っちゃって…」
「俺が決めちゃったけどいいの?」
「…え?あ、いいですよ」
悠の質問にさっきまで上の空だったニガイトが答える。
現在3人はジェットコースターの列に並んでいた。
「お前今日はよくぼっとしてんなぁ」
苦いとの様子に悠はため息をついた。
「あの、ですね」
ニガティーが周囲を見渡しながら言葉を紡ぐ。
「んだよ。言いたいことは言ったほうがいいぞ」
「僕、目立ちませんか?」
「…は?」

ニガティーは人ごみが苦手のようだった。

「で、なんでそう思うんだ?」
「いや、僕オリジナルの『カイト』と色違うから…」
「なるほど~」
「なるほどじゃねぇよ」
ニガティーの説明にうなずく凪を悠が小突く。
「堂々としてりゃバレねぇって。基本ボカロはデコるもんだからよ」
「そうですか?」
「だいたい人の服着てりゃボカロだって思われねぇって」
「はあ…」
「おら、順番着たぞ」
言い合っているうちに前にいた人の列がほとんど居なくなっていた。
「この遊園地知名度低いから空いてるんだよね」
「…凪さん、係員の額に青筋浮かんでますよ?」

「そういえばジェットコースターって始めてだっけ?」
安全装置を握っているニガティーに話しかけるとニガティ-は
「ええ。これが最初ですよ」
と笑って答えた。
「んなら気をつけろよ」
凪に変わって前に居る悠が話す。
「ここのジェットコースターはちっと刺激的だからな」
地獄が、はじめる。

「…早くに言って下さいよ…」
「情けないな~」
ジェットコースターで見事に撃沈したニガティーは近くのベンチで休んでいた。
「ジュース買って来よっか?」
「おう、頼むわ」
「…すみません」
「じゃ待っててね」
そういうと凪は自販機に向かって走っていった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
凪が言った後ニガイトはただ空を眺めていた。
頭がグラグラして気持ちが悪い。
ふと横を見る。
メリーゴーラウンドやお化け屋敷から聞こえる笑い声や叫び声。
小さい子に風船を配る着ぐるみを来た人達。
「…懐かしいな」
全てが、昔のままだ。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

日向さん家のボーカロイド[機械人形の苦悩] 2話

ちわ。あかちゅきです。
英検受け終わりました。一次試験は受かったようで良かったです。
何級受けたかは内緒ですよ?

なんか勉強した後は凄い静かな文章時しか書けませんね。
ちょっち次回ら辺からキクさん乱用させていただきますわ。(ちょ

題名はかなりの回数変えるかもしれないので、題名よりもタグで覚えたほうがいいですよ?
つーか自分のネーミングセンスの無さが恨めしいですわ…

ネーミングセンスが切実に欲しいっ!

閲覧数:140

投稿日:2009/11/08 22:02:19

文字数:1,467文字

カテゴリ:小説

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    ご意見・ご感想

    一次ということは…3級以上k(ry

    待ってました――(^0^)――!!
    エ、キクちゃん?!また出るんですか?!やっほい\(^0^)/!!

    2009/10/23 18:56:00

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