広がっていく小さな響きを
ずっと抱きしめていたいって願う
指の隙間から零れてしまっても
また響かせれば良いんだって思える

何かに怯えて振り返って俯いて
それでも微かに紡いでた音色が
少しだけ私の顔を空へと向ける
晴れても降っても途切れないように

「いつも一緒にいてくれてありがとう」
風に紛れて聞こえた囁きがほら
夜景が灯るように暗闇を照らしてく
何も無いわけじゃなかったんだって

思い出せたのはずっと忘れない約束
記憶でも文字でもない新しい始まり


間違い探しばかりをする日々が
ずっと続いていくんだって思ってた
目で追えなければ置いていかれる
また自分が一番最後だってため息

何かに追われて振り向いてまた逃げて
それでも確かに進んでいた足音で
少しだけ遊んでみたいって不真面目
見てても聞かれてもバレないように

「いつも一緒に来てくれてありがとう」
花に紛れて漂ってきた呟きがほら
雪が解けてくように川下を潤してく
誰もいないわけじゃなかったんだって

気付いたのはずっと消えない誓い
記録でも意味でもない新しい永遠


刻まれなければひどく無為だって
残さなければ何より不義だって
二度と取り戻せないものたちを
たくさんの人が嫌って遠ざける

指先に灯る小さな輝きを吹き消しては
かくれんぼの勝ち方を考え続けてる
私はいつだって最初に見つかって
手を握って歌っていたいだけなのに

通り雨に似合うのは眉間のシワよりも
中まで濡れた長靴のステップかも
待ち人が来ないことで怒るよりも
寝坊の言い訳考えて笑わせていたい

オトナらしくないんだってさ
コドモらしくないんだってさ

おんなじコドウなのにへんだね

「いつも一緒に見てくれてありがとう」
草に紛れて近寄ってきた語らいは
雲が晴れるように稜線を解いてく
何も聞こえないわけじゃなかったって

汚れた靴の泥を落とすのに照れるくらい
道のりを愛おしく感じたのならそれは

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

思い出した音と、還らない声と

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投稿日:2021/11/20 18:29:40

文字数:819文字

カテゴリ:歌詞

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