度現れて 雪消待つ
己が身さえも 冷やしつつ

有限のある この時を
ただ逢いたいと 彼の為に

知らぬ顔した その母も
次は行くなと 言うでしょう

春になったら 逢えますと
直ぐに夜空に 春の月




いと高貴なる 美しさ
己へと笑んだ 温かさ

愛しく思う 横顔は
けして障れぬ 玲瓏の

逢ってはならぬ 人だけど
逢わざる日々は 鉄の枷

知ってしまえば 耐え難く
離れて行けば 恋しくて




二度と貴方に 逢えないと
綴る言葉も 届かざる

されど年の瀬 過ぎた日に
聞いた恋しき 草履の音


長い年月 ありがとう
戻ってきたよ 君のもと



～～～～～読み～～～～～

タビアラワレテ ユキゲマツ
オノガミサエモ ヒヤシツツ

ユウゲンノアルコノトキヲ
タダアイタイト カノタメニ

シラヌカオシタ ソノハハモ
ツギハユクナト イウデショウ

ハルニナッタラ アエマスト
スグニヨゾラニ ハルノツキ

イトコウキナル ウツクシサ
オノヘトエンダ アタタカサ



イトシクオモウ ヨコガオハ
ケシテサワレヌ レイロウノ

アッテハナラヌ ヒトダケド
アワザルヒビハ テツノカセ

シッテシマエバ タエガタク
アワザルヒビハ テツノカセ


ニドトアナタニ アエナイト
ツヅルコトバモ トドカザル

サレドトシノセ スギタヒニ
キイタコイシキ ゾウリノネ


ナガイトシツキ アリガトウ
モドッテキタヨ キミノモト