はじめて戦いのなかで必殺技を使うことができたミクは、クレイジースムージーなる儀式で仲間の危機を回避することができた。しかし、その必殺技は仲間にとってキツい回復でしかならない。
 スムージーマシンから登場した緑色の液体は、ドロドロでお世辞にも見た目の良い飲み物ではなかった。リンとレンからするとグリーンスムージーは、まるで闇に隠れて生きている異形の者であり『口を閉じるのがコワい、開いているのも怖い』と表現している。

「私は美味しいと思うんだけど?」
いちど病院に行ってきたほうが良いと2人は思った。

リンのターン
どうする?

「うぅっ……きもちわるい〜っ」

【たたかう】
【とくぎ】←SELECT
【まほう】
【ぼうぎょ】
【アイテム】
【さくせん】
【あいさつ】
【にげる】


リンは【とくぎ】から【おねだり】を選択した。

「ちょっとあんた、なにか持ってない?」

モグラオヤジAはリンに同情し、レモンを渡してくれた

「ありがと」

──You Win!──

リンたちは戦闘に勝利した
それぞれに経験値3が割り振られていく


「やさしいモグラさんだったね」

「かなりヘンタイだったけど、換金アイテムが貰えたわよ」

「おかしいよ、このフィールドにいるモンスターたち……」

 レンは、もしこの旅が夢ならば覚めて欲しいと思った。きっとこれいじょう、ツッコミをすることなどしたくはないからである。リンとレンは、苦いレモンの香りがグリーンスムージーによる気持ち悪さから解放してくれた。

 ニルスの村を旅立ってから2時間近くトキは過ぎた。自分たちの歩いてきた道を振り返ると、故郷の村はもう見えない。かわりに見えてくるのは次の町だった。
 小さな村で暮らしていた時は村の外に早くでたいと思っていたが、実際に村を出てみると少し故郷の情景が恋しくなってしまう。自宅の周りには木々や花壇、緑豊かな山くらいしかない田舎であったが外の世界は見たことのない景色ばかりである。

 新しい発見があって胸躍る気持ちが高鳴るが、同時に今まで当たり前だった家族と離ればなれになる寂しさがあった。口には出てこないが、それは表情に現れている。

「あーっもうっ、村からでてホームシックになってるよみんな」

「そう言うリンちゃんだって、寂しくなってきたでしょ?」

「そりゃそうだけど…けど、あたしたちはジークレフの導きに従って旅してるのよ」

「うん、私たちは同じ目的があるわ」

「だったらさ、辛気臭い顔しないで元気だそうよ。歌でも唄ってさ」

「わかったわ、みんで歌おう」

 ミクたちは寂しさを紛らわせるため、歌を唄いだした。

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10代半ばの少年少女たちよ!
人生の旅は25歳を過ぎると急に加速するぞ!

次話
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投稿日:2020/01/02 20:45:25

文字数:1,113文字

カテゴリ:小説

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