無題


僕はいくつも悲しみを抱いていた
だけどいくつかは「逃げ」だった
そんなことを思い出しながら
いま君の涙を見る

夜の入口 沈んだ太陽が
町の音を連れていく
俯く僕 口閉ざす君
素直に泣けばよかったんだ
こんなに後悔するなら

僕は今日もひとりきり
赤く染まった町角
ちぎれた雲が悲しげ
風は冬の香り

「ごめんね」
泣きながら言った君
許すことしかできなかった
ただの弱虫なんだ僕は
君の手を放したんだ


暗い部屋にいた
君は何だか小さく見えた
振り向いたとき
黒い瞳が微かに揺れていた

君が何を言うのかは
聞く前からわかっていたよ
それでも言葉を待ったのは
心がわがままを言うから

「ごめんなさい」と
君は泣きながら言う
僕は視線を逸らす
俯く僕 口閉ざす君
そして夕闇に世界が閉じた

ひとり歩いた
町は華やぎキラキラしてて
やっとのことで
十二月だと思い出したんだ

なんでつまらなそうなの
今日はクリスマスなんだよ
なんでなんで繰り返す君
僕はまともに返事もせず

「ごめんなさい」と
言うべきなのは僕だ
いつも悲しませてた
なんでと聞く それがとても君らしい
優しさだと気づけなかった

もう多分会えないけど
会ったら言えるのだろうか
どうせ無理なのだろう
それが僕の弱さなのだから

「ごめんなさい」と
君は泣きながら言う
その時抱きしめたなら
なにか変わったのだろうか
後悔だけが積もっていく

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

*(non title)

ちょっと前に書いてあったものです。
クリスマス前っぽいですね。

題名はまだありません。
なんでか思いつかなかったので。

閲覧数:52

投稿日:2011/01/27 01:26:44

文字数:615文字

カテゴリ:歌詞

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