僕にどうか一つだけ
ください名前は知らないが
欲しいの甘いの一欠片
残らず食べてあげる
すり減って腹減って
時経てへとへとだ
金平糖が夜空で
光らないかな
どうして誰もくれないの
僕だって返すのに
いいな、いいなあの子
抱えきれないほど
ポケットの中砕けたビスケット
苦いな不味いな
嫌になっちゃうくらい
君にどうぞなけなしの
甘くて美味しいお菓子をどうぞ
あれれあられ可笑しいな
何もなくなったった
とうに絶って策立て
時経てどカラカラだ
角砂糖溶かして
飲み干してよ
どうして何も残らないの
与えた分だけ
同じように欲しいの
抱えきれないほど
蟻が群がる甘い蜜
欲しいないいな
嫌になるほどに
魔女の棲む家から
飛び出して捜した
甘くていい匂い
どこ、どこ、どこ、なの
見つけた砂糖(あい)の残骸
どうして誰もくれないの
僕だって返すのに
いいな、いいなあの子
抱えきれないほど
ポケットの中砕けたビスケット
苦いな不味いな
嫌になっちゃうくらい
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