疲れているときに限ってさ
溶けていきそうなくらいの感傷
コトコト煮込んだシチューみたいに
僕のことをまき散らしてくんだ

何年も前の事でも子どもの頃でも
色あせた滲んだ思い出がジワジワリ
いつの間にか背中に貼り付くように
気付いたらもう遅いって逃げられず

抱きしめられた瞬間霧のように消える
タチの悪い鬼ごっこにもよく似ている
ケトルから噴き出す湯気みたいに昇る
窓に貼り付いて雫になって落ちる


言い訳するときに限ってさ
しみ込んで広がっていくほどの残響
ポコポコ炒めたポプコーンみたいに
僕のことを弾き飛ばしてくんだ

誰も読まない新聞の端の記事でも
色落ちして霞んだ思い出がシュワシュワリ
いつの間にか腕を組んでくるように
気付いたらもう隣で笑ってるんだ

横に並ばれた瞬間汗のように出てくる
タチの悪い手品師にもよく似ている
ベッドにこぼしたポテチみたいに粉々で
毛玉の隙間に埋もれちゃって取れない


こんな時に限ってどうして今なんだって
その都度しかめっ面で喚きっぱなしで
タコみたいな顔をしたって足は増えない
便利な吸盤もできるわけじゃない


黙り込むときに限ってさ
星が驚いて声出すほどの咆哮
カチカチネジ巻くオルゴールみたいに
僕のこと奏で壊していくんだ

今も消えない残忍な脳の片隅でも
書くとこ無い寄せ書きみたいサラサラリ
いつの間にか足をくすぐってるように
気付いたら頭を撫でてくるんだ

顔を寄せられた瞬間唾みたいに出てくる
タチの悪い歯医者にもよく似ている
マスクの向こうでニヤニヤしながら片手で
唸り声上げるドリルのせいで聞こえない


見惚れちゃった?魅入られちゃった?
結局檻の中が僕の巣箱なんだって
見初められちゃった?見繕われちゃった?
せっかく星の中に居場所探したのに


優しい顔で優しい声で天使みたいなのに
後ろ手の手錠鳴らして近づかないで
イタズラじゃ無いのわかってるんだよ
話をしようよ僕らわかり合えるさほら

聞いて欲しいことがあるんだ愛の言葉だ
君と紡ぎたい言葉を今!ねぇってば!ねぇっ!

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

ソレデモオコトワリ

閲覧数:79

投稿日:2022/01/07 21:07:02

文字数:873文字

カテゴリ:歌詞

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