土砂降りの雨が降っている、夏休み前のある日。
みんながそれぞれゆっくりしていると、
「こんにちはー、みなさん。可愛い男の子を連れて来ましたぁ~♪」
「ゆーかいじゃないのよ、雨宿りするんだって~」
そう言いながら、ドアを開けて来るムウとフワ。その後ろには、真っ黒い髪をした男の子の姿が。
「ああっ・・・・!」
その男の子を見て、マツキが大きく反応する。
「マツキ、知ってるのか?」
好奇心旺盛なアカイトはマツキにたずねる。
「僕の双子なんです。年齢が同じ17歳あたりだからって、マスター言ってました。でも、一応兄弟の区別をつけるなら、僕が兄だそうです」
マツキは、双子の弟を見ながら説明する。
「双子の感動の再会よね!・・・って顔はしてないよね」
ナエルがすかさず言うも、マツキの表情を見て否定する。
「・・・あ」
その弟の男の子も、マツキの姿に気づいたらしく、マツキを見る。そして、言ったのが、
「きえちゃえ」
の、一言。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
マツキは、早速の弟の反抗(?)に、口をつぐむも、
「いい年になって、そんなこと口癖にしちゃだめだぞ、雨生」
兄らしく言うマツキ。
「だって、何でここにいるの」
「僕は、少し前からここに遊びに来てたんだ」
「ふーん」
自分の兄の言葉を、軽く受け流す雨生。
「あ、ちょっと兄弟喧嘩やめないか?」
グルとが2人の間に、割って入る。
「「・・・なんで」」
しっかりタイミングが同じな最音兄弟。
「自己紹介」
レトの言葉に、
「「・・・ああ」」
なんか納得の最音兄弟。
「・・・僕は、最音雨生。最音はさいねで、雨生はあまうって読むの。・・・雨大好き」
「「可愛いーー!!」」
雨生の自己紹介に、モコとジミの2人が萌える。
「・・・む」
レトは雨生を睨んで、ジミの服の裾を掴んだ。
「へー、雨好きだわんか」
「うん。晴れの日とか、大っ嫌い」
「私とワンは、晴れの日が大好きだにゃんよー」
「そうなんだ」
ワンとミンとかには普通に話すのに、
「・・・雨生」
「なに、きえちゃえな人」
マツキが話しかけると、途端に冷たくなる。
「・・・・・」
「大丈夫ですよ、反抗期が終われば、また元通りになりますよ」
軽く落ち込むマツキに、ミドリが慰める。
「そうかな・・・はあ」
いつもは欠伸なのに、今回に限ってはため息だった。
「ミドリの言う通りです。きっと、大丈夫ですよ」
絶賛モノクロ中のシキも、ミドリに続き慰めの言葉をかける。
「あの、雨生さん」
通称ゴスロリ少女のマニが、雨生に話しかける。
「なに?」
「・・・あの、えっと、何でマツキさんのこと嫌いなんですか?」
言いにくそうに、でも最終的にしっかりと言いたいことは言うマニの直球言葉に、
「・・・・・・そうだねー」
雨生はしばらく考えて、
「わかんない」
と、答えた。
「え?わかんないって・・・」
目を丸くさせるマニに、雨生は困ったように、
「なんだろう?自分でもよくわからないんだ。・・・・うーん」
言い訳めいた言葉を呟いて、何やら考え込む雨生。
「無意識の反抗かな?うー!」
いつの間にか近くにいたウサが可愛らしく言った。
「もう、だめでしょ、勝手に人の会話に割り込んじゃだーめ。・・・ごめんなさいね、雨生くんとマニちゃん」
そんなウサをたしなめるリア。
「そうだぞー、ウサは俺と遊ぼうか」
ラクの言葉に、
「いいよー、ラクにぃー!遊ぼ遊ぼー、うー!」
元気よく、ラクに飛びつくウサ。
「全く、ラクのことが相変わらず好きなのね、ウサは」
リアはそう言って、ラクとウサのあとを追いかけていった。
「・・・あのこ、誰」
雨生は、ラクとウサの方を見つめている。
「ん?・・・えっと、どっち?」
「女の子の方」
「うさぎみたいな女の子のこと?」
「そうじゃなくて、」
雨生は、なにやら顔を赤くさせて、
「あの、お姉さんみたいな、人・・・」
「ああ、リアちゃん?え、なに、もしかして・・・」
マニは雨生を見つめる。
「わーい、淡い恋心よね!」
すかさずナエルがしゃしゃり出る。
「・・・・・・」
ナエルの的確な言葉に、反論できない雨生。
「がんばって下さいにゃーん」
そんな雨生に、明るく応援するミヤ。
「・・・これ、食べる?」
ルワが雨生にさしだしたのは、
「・・・アイスを僕に?いいの?」
「近所の人にもらったものだし、僕和菓子が好きだから、あげる」
「・・・ありがとう」
雨生は嬉しそうな様子で、ルワからカップアイスを受け取ったのだった。



        一応、続く!

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【亜種コラボ小説】 雨大好き黒髪の男の子はマツキの弟で反抗期と淡い恋心? 

こんにちは、もごもご犬ですこんばんは!
今回はマツキの双子、一応弟らしい雨生くんに出演してもらいました!マスターさん、ありがとうございました!これからもよろしくお願いします!

次回は、お菓子関係の話です!><

閲覧数:86

投稿日:2010/07/11 11:15:14

文字数:1,899文字

カテゴリ:小説

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