「仏様がみてる」

険しい山奥にあり、格式ある仏門系学校が舞台。
そこには古より仕来りがあった。

『新入生は、一人の最上級生を指名して
最上級生はその新入生の教育を一年間する――』

【聖兄誕】おにいたん

を決めなくてはならない。

管全寮制、女子禁制のお堂で繰り広げられる
少年と青年の禁忌の物語。

揺れる蝋燭の灯、和紙にのたまう墨汁。
蔦絡まる小さなお堂で一人、写経に耽る坊主の新入生レン。
外は重たい雨が降り、堂は湿った匂いに溢れていた。

「ふふ、この雨なのに真面目な坊やだ」

「その声は……カイト兄者?」

レンが振り向くと、ずぶ濡れフンドシ一丁で最上級生である
カイトが嘲笑していた。

「ふふ、真面目な小坊主さん。その袈裟の下には
もう一本、小筆が隠されてるんじゃないかな」

「カイト兄者、からかわないで下され!」

「俺が筆の扱い……教えてやろうか?」

「僧伽は…、僧伽は…」

「ふふふ、そろそろ俺を指名しな。【聖兄誕】に!」


雷鳴響き、風がどこからか吹き蝋燭の灯を奪った。

雨漏りした天井からは折角書いたお経の文字を
雨粒で滲ませる。そして
沈黙のお堂は、二人の呼吸だけ残し―――。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ホトケ様がみている

リレー小説の設定応募用走り書きです。

かなり悪ふざけです…。
(後日消します)

【解説】
登場人物全員坊主で男子という設定。

仏門系学校で繰り広げられる少年坊主の成長の物語……。

バチが当たりそう……。なんだか世間は坊さん萌えに
突入したそうな話を聞いたものでwww。

閲覧数:156

投稿日:2012/06/14 14:14:57

文字数:511文字

カテゴリ:小説

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