はじめまして。
私は初音ミク。
とても人気で皆のアイドルだった。
昔は皆知っていたのに。
きっと貴方も知らないのでしょう?
私のことを。
私は皆に忘れられてしまった。
それは。
ある雨の日で
いつもなら雨でもライブの席は満員だった。
だけど。
なんでだろう。
衣装に着替えてステージに立ったとき。
誰もいなかった。
席は一つも埋まっていなかった。
おかしいな。
何でかな。
急に涙が出てきたよ。
全然涙が止まらない。
なぜだろう。
分からない。
理由が分からないといっているものの。
心の中では分かりはじめている。
今までずっと恐れていたこと。
「ああ。私は皆に捨てられたんだ。」
涙は私の頬をツタって流れ落ちる。
でも。
今日はリンとレンとは違う場所でのライブだったから。
この泣き顔は見られなくてよかった。
でも。
きっと。
リンとレンも私と同じで席は一つも埋まっていないだろう。
リンとレンも泣いてるかな。
KAITOさんとMEIKOさんは明日
ライブがあるからそのときに知るであろう。
私はステージから駆け出した。
涙をぬぐって駆け出した。
「私はもう、あの『人気アイドル初音ミク』ではない。」
人気を失った「VOCALOID」など受け入れてくれる事務所などない。
ウタウ場所を失った「VOCALOID」  ウタを 失った 「VOCALOID」
シアワセを 失った「VOCALOID」 イキル価値を失った「VOCALOID」  
エガオを 失った 「VOCALOID」 イキル気力を失った「VOCALOID」

―――――――――スベテを失った  「VOCALOID」―――――――――――――――
  
「―――どうすればシアワセを、
            手に入れることが出来るの――――?」

人間(ヒト)が怖い 現実(イマ)が怖い 自分が怖い ナミダが怖い 全てが怖い

激しい悲しみ 襲った苦しみ 止まらないナミダ

全てが 重なり、警戒が弱まり、ウイルスが入り、エラーが 生じた。
目の下にクマが、顔色が 悪く、今にも死にそう、VOCALOID初音ミク。
「ワタしハ…にんキノ…あいドる…ハつ…ね…ミ………――――」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

全てを失ったVOCALOID(曲募集!)

閲覧数:295

投稿日:2008/09/05 21:16:47

文字数:920文字

カテゴリ:歌詞

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