踵上げて 見える世界が好きだった
この手伸ばせど
届かぬ愛を妬んでた
唯一正しく在るものは
雪を招く風の匂い
凍える躯を切り裂いて
いつか一つになれるように
名前さえ 思い出せないような
父に抱かれる虚しさよ
柔らかな胸に刻んだ傷を
抉る痛みと今、生きて
絡み付いた糸を手繰れど 交われず
僕は一人で
泣き真似ばかり巧くなる
唯一正しく在るものは
夏を焦がす錆びた記憶
確かなものなどなにもない
僕は君と廻り続けて
笑顔さえ 思い出せないような
母に抱かれる悲しさよ
清らかな腕と奪われた日々
守る光は今、どこに
容さえ 思い出せないような
過去に抱かれる悔しさよ
柔らかな胸に刻んだ傷を
癒す痛みと今、生きて
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