あれは朧月夜
貴女の優しさに気付いた夜
柔(やわ)く温く光る水面(みなも)
僕の乾いた心見透かす

あれは中秋月夜
貴女に一片(ひとひら)の陰りもなく
人が集い斎(いわ)う傍(そば)に
僕は咲かせた音も聞こえず

貴女がどれだけ輝いても
僕は何処にも映らない
貴女は僕のコト 知ッテイマスカ?

ユレテユラシテ 記した波紋
貴女が此処を映せる様に
ユラリユラレテ 応えた笑顔
貴女の場所に届ける為に
見エテルヨ。見エテルヨ。貴女のコトが
見エマスカ?見エマスカ?僕のコトが……


あれは深々雪夜
貴女の相(すがた)など何処にもなく
空も此処も覆う雲を
僕が運んだものと気付かず

僕がどれだけ羽搏いても
貴女の場所には届かない
貴女は僕のコト 知ッテイマスカ?

ポロリホロリラ 降らせた霙
貴女のコトを映さぬ様に
ユラリユラレテ 逃れた水面(みなも)
貴女の下(もと)で躍らぬ為に
見エテルヨ。見エテルヨ。貴女のコトは
訊カナイデ。訊カナイデ。僕のコトは……


キラリキラメキ ユラメキユラリ
貴女の為に 輝く為に
僕ハ往(ユ)クカラ 未(ま)だ見ぬ日向
貴女が僕に気付かぬ内に
ユレテユラシテ 遺した波紋
貴女が何時(いつ)か映せる様に
ユラリユラレテ 覚えた笑顔
貴女の下(もと)で離さぬ様に
ポロリホロリラ 降らせた雫
貴女のコトを忘れぬ為に
キラリキラリラ 応えた水面(みなも)
貴女に何か届けたのかな……
見エテタヨ。見エテタヨ。貴女のコトが
見エテタノ?見エテタノ?僕のコトは……

見エマスカ?見エマスカ?僕の存在(コト)が……

ライセンス

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月に恋した風の詩(うた)

《花鳥風月・四部作》

美しいものとは?
と問われたとき
『出逢い』は
その一つだと
答えるのかもしれない

だとすると
新たな出逢いを連れて来る
『別れ』にも
美しさが
秘められているかもしれない

花鳥風月は
それぞれにそれぞれの美しさを
自らの知らぬ内に輝かせ
人々の心に入り込んでいく

時には『出逢い』を連れて
時には『別れ』を連れて

閲覧数:148

投稿日:2012/10/07 21:56:48

文字数:683文字

カテゴリ:歌詞

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