もう何年前になるかな
長らく忘れていた記憶だ。
6000年以上前だとは思う
いかんせん、僕は長く生きすぎているから
物覚えが悪くなってきた
テトだって、もう何歳になったかな
可愛い娘まで巻き込んだのは
・・・僕が、研究に貪欲だったせいだな
最愛の妻を失ったのも
愛すべき娘をキメラにしてしまったのも
全部、僕のせいだ。
ーーー
「あなた、そんなに根を詰めては体に悪いわ。少し休憩したら?」
「ありがとう。でも、もう少しなんだ。」
「お茶入れてきたわ。・・・ほんとに、無理しないでね」
「わかってるよ」
「じゃあ、テト寝かせてくるわね」
「ああ」
もう少し
もう少しで完成する
これが完成すれば今度こそ
今度こそ僕が・・・!!!
ーーー
いつから狂いはじめたのか
正直、僕も覚えてない
ただ覚えているのは
「やめて、やめて・・・あなた、あなたああああああああああ」
妻の断末魔と
「と・・・さ・・・?やめて、何するのやめてやめて、やめてえええええ!!」
娘の嘆願する姿
あの時の僕は、その姿すら愛おしいと思ってた
妻の泣き叫ぶ姿
娘の恐怖に染まった顔
・・・思い出すだけで、ぞくぞくする
ーーー
「お父様」
冷たい声
感情のない声で僕を呼ぶのは
「ああ、テト。どうしたの」
僕の愛娘だった子
今は僕の下僕のキメラ
「また、研究ですか?」
この子には、感情が無い
キメラに変えてしまった時に、感情が消えてしまったのだ
だからもう、笑うことはないし
泣くこともない
怒ることもないし
拗ねることもない
「うん、どうにかテトの感情を戻せないかなって思って」
ただ感情はなくても
「あまり根を詰めすぎないでください。不老不死の身とはいえ疲れは生じるのですから。」
この子は、妻に似て
「わかってるよ、ありがとう心配してくれて」
「私はただ、お父様に無理してほしくないだけです」
とても優しい子だ
Its True Vampneese
お久しぶりです。
今回は、ヴァンパニーズの真祖様のお話。
相変わらずグダグダで、すみません
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