歌う
泣きながら
君を思いながら
悔やみながら
疲れたから

叫ぶ
怒りながら
君を憎みながら
殺しながら
この感情を


手にした刃物を
自らの手首に突き刺した
ドロドロした液体が
出てきました
赤い赤い赤いもの
世界がグルグル廻ってきた
その場にドサリと倒れこみ
また今日も逝けなかったね

中途半端に突き刺した
傷が十数ヵ所
今日も一人逝けずに
この真っ赤な部屋を
一人ぼっちで見つめてく


周りを見渡す
白い壁に飛び散った赤い飛沫
その液体は
私のじゃない
これは前まではそばにいた
君の…


それを見て
思い出す
私を止めようとした君に
突き刺さってしまったこと
思い出したくなかった
早く楽になりたかった
でも逝こうにも逝けなくて…
一人部屋で泣き叫んだ


夜が明けた
今日も一日部屋で過ごす
死ぬ勇気も無い私は
泣いて、涙が枯れていき
その場を立ち尽くしていた

その時、君の液体が
私の足を滑らせて
その倒れた先にあった刃物が
物語の終焉をあっけなく
終わらせてしまいました


ああ…次生まれ変わったら
こんな物語なんかにはさせたくはないと
一人、意識が薄れ
思いながら死んでいく