Tattaの投稿作品一覧

何年前からだろう
心も体も壊れて
それでも目を醒まそうと
痛みに縋り続ける
夢の中に飲み込まれて
同じ時を繰り返し
自分自身が誰なのか
もう何もかも分からない
信じる者は救われると
正しさに蝕まれて...

弄ばれる死者を
見て見ぬふりして
侵される道化を
褒め称えるんだろ？
倫理の首輪締め付けて
嗤うことが正義なのか？
目も合わせない君達へ
嘘の讃美歌を捧げよう
死者に口無しだとしても
生者は有るといえるのか？...

時間を巻き戻すことができれば
少しは未来を変えられたかな
嗚呼そんな些細な絵空事さえ
嘲笑うみたいに消えていく世界
雨に打たれてしゃがみ込む
狂ったように落ち着いた目で
途切れ途切れの時間が
頭の中を引っ搔き回す
立て直したこの街も
また打ち壊れる...

息が止まる黒い箱庭
知らない自分の声が響く
切り離した喉の片割れ
視界の端に影が浮かぶ
大嫌いな姿
それで構わない
喉の奥に詰まる声も
音を立てて流れる血も
誰にも届くことのない
不出来な明晰夢...

折れた脚を引きずり
ただ前に歩く
ひび割れたこの道も
戻れない
ただ生きることさえも
無いものねだりで
普通を望むことも
許されない
失った体温も
もう気にはならない...

光と光が交わる街で
道行く人とすれ違う
何気ない笑い声
指の隙間から覗く景色
完璧な世界を生きる
不出来な僕らのモノローグ
辛い過去も暗い明日も
受け入れて歩く
何気ないきっかけで
動き始める壊れた時計...

隣から聞こえてくる
乾いた笑い声
笑い返す声とともに
薄れていく影法師
手をつないだ様に見えた
地面に映る姿
聞こえない 聞こえない
居たはずの君の声
君は誰？僕は誰？
夜の影送り...

針の止まった時計を着けて
街の喧騒を聞き流す
夜を彩るネオンの光
伸ばしたこの手は届かない
理想 偽善 そんな戯言
メッキ剥がれ砕け散る
消える消える 実像？虚像？
一寸先の闇に
ゼロに戻る記憶
また書き直す...

吐けない反吐飲んで
時間で殺菌する
腐った感受性
袖で隠し
「代わりなどいない」と
自分の空白も埋めれずに？
刃渡り５寸の音無き声が
脳の内で鼓膜を破る
谷の底近く
足音聞こえる...

舗装された街道　足音重なる
曇り空落とす影　晴れた日に差す光
月並みな道から
やがて自分独りの道へ
さんざめく人の声
遠く離れていく
見たことない道を選んで
見たことある景色眺める
ああ今日も意味持たず歩いて
気付けば生き急ぎの歩調...