タグ「小説」のついた投稿作品一覧(3)
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泣いてしまったら君にはもう会えないと言うの。
レンが歌っている。中低音が落ち着く。
なにを歌っているのと聞くと、眉間にしわを寄せ気怠げな半目でこちらを訝しむ彼が口を開いた。
「何って、マスターがこれを練習してって言ったんじゃない」
ありゃ、そうだったか。忘れっぽくて困る。少し眠ったうちにこれ...ぞんざいな嘘に身を匿った自分
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橙が色濃くも沈んで行くのに連れ、影が侵食に目覚め始めている。
ああ、もうすぐ見えなくなる。
見えない
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夜になるねとレンが言って、エメラルドの瞳が金の髪が暁を映してうるうると綺麗だった。
今週は誰なんだろうねと、続けてレンが、夕日を見つめたまま言う。レンがいる、リンがいる、ミクも一応いる、カイトもいた。
珍しく橙一色の空、綺麗な夕焼け。写真が撮りたかった。
「もうすぐ暗くなっちゃうね」
ミクが...見えない