まさきの投稿作品一覧

悲しいのは
誰かに何か言われたからじゃない
僕が僕の中の僕を信じられないからだ
ポケットに大事にしまっていた宝物も
いつの間にか どこかに無くしていた
まっすぐに歩いて来たつもりでも
振り返ればぐちゃぐちゃの足跡
遠い昔に履かせて貰った白い靴は泥だらけだ
どうにもならないなあ
出来ることは増えている...

開け放したドアの向こうに
揺れるかすかな気配が
色づいた風になり
僕の頬を撫ぜた
君の瞳も
声も
言葉も
はっきりと覚えているのに
思い出す度に
弱気になる...

夏が終わる
君がいた景色が
夏が終わる
君がくれた熱が
まだ太陽 行かないで
肌寒いのは もう 嫌なんだ
何度でも 経験したこと
いい加減に強くなれたと思っていた
大人だって言える年になっていくつも季節は過ぎた
出会いと別れとが 夏草のように 青い匂いをさせて重なって...

あの星は今はもう
存在してないかも知れないなんて
幼い頃に本で読んだこと
思い出していたんだ
確かに今 隣にいたはずの
君の気配が もう 幻みたいに消えた
消えたんだ
笑い合って 紡ぎあった 目と目で繋いだ何かも
何もかもが すぐに 不確かになってしまうんだ
遠いところで 僕の知らぬ何処かで 泡のよ...

君に全部
伝えるべきかなあ
眠れない夜ばかり
重ねて
心は重なることなくすぎる
近づいたと思ったら
また一歩離れていく
わかり合えると信じた昨日が
嘘みたいに遠ざかっていく今日
君のほんとうを知りたいんだ...

会いたいとか
言える関係じゃないから
街の人混み
地下鉄の改札
夢の中でさえも
君の気配を
ただ探していた
この前話したこと
覚えていてくれたんだ
個人的なことなんて...

夏の風と
夜の静けさと
あなたが紡ぐ言葉が
私を切なくさせた
季節が過ぎていく
あの日あの場所で会えなかったら
私は今どうしていたのかな
同じ毎日を繰り返して
色んなこと
仕方ないと諦めていたかな...

この気持ちを
伝えてしまったなら
私の知っているあなたは
いなくなってしまうのだろうか
優しい声も
その笑顔も
ただずっと
そばにいたいだけなのに
二人で歩くときの沈黙
離れてはまた合う視線...